サンドリオン、結成7年目にして掴んだ念願のメジャーデビュー ドリオンズへの決意を胸に踏み出す大きな一歩
5,000人のオーディションから選ばれた新人声優により、2017年に結成されたユニット・サンドリオン。これまでインディーズで活動していた彼女たちが、満を持してメジャーへ。5月17日に、シングル『Angel Ladder』で日本コロムビアよりメジャーデビューを飾った。
表題曲は、新たな一歩を踏み出す彼女達を後押しするような爽やかなナンバー。背中を押してくれるような歌詞は、リスナーにも勇気を与える楽曲となっている。カップリング曲「カラフルイロドル」は個性豊かなメンバーが揃うサンドリオンが表現されているように聴こえる。
サンドリオンらしさを残しつつも、メジャーデビューへの強い意志が込められた本シングル。リアルサウンドでは、メンバーの黒木ほの香、小峯愛未、小山百代、汐入あすかにインタビュー。今の率直な思いを聞いてみると、前だけを向くポジティブな言葉が返ってくる。メンバー同士の仲の良さも感じる、まるでラジオのような軽快な掛け合いで現場を何度も沸かせてくれた。(松本まゆげ)【インタビュー最後にプレゼント情報あり】
「メジャーデビューを喜ぶのは、リリース日以降かな」(汐入)
ーーまずは、メジャーデビューが決まった今のお気持ちから伺いたいです。
黒木ほの香(以下、黒木):ハッピー!
小山百代(以下、小山):それに尽きるよね。私達全員に共通していることなんですが、「やっとスタートラインに立てた」という気持ちです。というのも、「メジャーデビューしたい」とは、活動を重ねる中で口にするようになった言葉なんです。結成当初は何ができるのかもよく分かっていなかったこともあって、「メジャーデビュー」と言うことすらおこがましいというか。それよりも楽しくステージに立てたらいいなと思っていたんですよ。だけど、やっぱり活動していく過程で「ここまで来たならメジャーデビューを目標にしたいね」と。実際、そういう話し合いをしたことがあったんですよ。何年目くらいだったかな?
汐入あすか(以下、汐入):3~4年目だと思うよ。話し合ったタイミングで、ファンの人にも「メジャーデビューを目指します」とお伝えして。で、そこからまた3年くらい経っていると思うので。
小山:とはいえ、メジャーデビューする方法が具体的にわかっていたわけではないから、「とにかくライブに足を運んでくれる人を増やそう」と、本当にコツコツとやってきたので。本当にやっと! やっとだな! という気持ちです。
汐入:ドリオンズ(※ファンの総称)には、「本当にお待たせ!」という思いと、「よくここまで応援してくれたね!」という思いがありますね。
黒木:あと、「叶えてもらった!」という気持ちもね。
小峯愛未(以下、小峯):そうだね!
汐入:うんうん。
小山:育てていただいたからね、私達。
黒木:ドリオンズもそうだし、日本コロムビアさんにも見つけていただいて、サポートしていただいていることを今この瞬間も感じています。
小山:マネージャーさんも、ライブにレコード会社の方々を呼んでくださったことがあって。「このワンマンを観てくれているから」みたいに言われたことがあったんですよ。実際、そのライブの出来がめっちゃよかったよね?
黒木:よかった!
小山:それもメジャーデビューのきっかけの一つになったかもしれないと思うと、本当にいろんな人達に感謝をしたいです。
ーー3~4年目で「ここまできたらメジャーデビューを目標に」と話し合ったとのことですが、そのあたりで意識に大きな変化があったのでしょうか?
汐入:当時、成長が止まったような気がしたんです。「これ以上先に行くには、一体どうしたらいいだろう?」って。
小峯:そうそう。「具体的な目標がないまま、私達どうして行くんだろう?」じゃないけど、やっぱり一つ目標があって、そこに向かって行きたいんですよ。メジャーデビューという目標ができたことによって、団結力がさらに強まったと思います。
小山:それに、話し合いのときには「グループ間だけじゃなく、マネージャーさんやドリオンズとの共通の目標にもなるんじゃないか」と言っていたんですけど、本当にそうなったなと感じています。メジャーデビューすることで、よりたくさんの方の耳に届く機会が増えると思うので、そういった点でもすごくありがたいです。
黒木:この先、楽しみだよね。頑張ります! ……あっ、じゃなくて、がんばりおん!
小山:がんばりおん!
黒木:さっきのところ、「がんばりおん」って書いておいてください(笑)!
小山:「頑張るぞ」はNGなので、私達(笑)!
小峯:頑張ります系の言葉は、全部「がんばりおん」でお願いします!
ーーわかりました(笑)。ちなみに、メジャーデビュー決定の喜びを4人で分かち合うような機会はありましたか?
汐入:まだ何もしてないよね。正直なところ、まだ信じていないので!
黒木:そう! メジャーデビューすると決まっただけだからね。シングル発売当日までは、どこか半信半疑みたいな気持ち。
小山:壮大なドッキリの可能性があるからね。このインタビューだって、プロのドッキリ屋さんがやっているんだよきっと。
汐入:そうそう!
小山:(取材班に)ドッキリ屋の事務所の方ですよね……?
黒木:公式サイトも作ってもらったけど。
小山:まだわかんないよ! 消える可能性があるから。そのくらい、まだ受け入れられない。
汐入:分かち合うとしたら、『Angel Ladder』がリリースされる5月17日以降ですね。
黒木:本当に夢のような出来事です。ありがたいね。
ーーメジャーに行くことで、意識はもう一段階高くなりそうですよね。
小山:確かに。
汐入:ますます気合いが入るかもね。
小山:今までの私達のCDは限られた場所でしか手に入れることができなかったんですけど、メジャーデビューすればCDショップに置かれるじゃないですか。そういう広がりも感じますし。
黒木:例えばレコーディングでいうと、これまでも自分の意見をお伝えしながら録っていましたけど、今まで以上に心残りがないようにと思うようになりました。私達は、すでに丸6年活動していて年齢的にもいい大人なので、だからこそ考えていることややってみたいことは積極的に伝えて話し合いをしたいんです。そうしてスタッフさんとも良い関係を築きたいなと思っています。
ーーそこも踏まえてですが、これまでの活動を経て、個々に成長を感じる部分はありますか?
小山:シンプルにパフォーマンス力は上がったよね。場数を踏んだことで。
小峯:うん、いい意味で慣れたと思う。
小山:振りを一生懸命練習してうまくなるのは当たり前なんですが、「振りが付いていない自由な部分ではどんなことをすれば喜んでもらえるのか」といったところは、ライブの数を重ねたことで掴めたと思います。
汐入:パフォーマンス面が強いメンバーばかりなので、個人的には引っ張ってもらっているなと感じますね。だからこそ今があるというか。
黒木:周りにいいお手本がいるな、みたいな感覚はあるよね。あと、MCがよくなったなと思います。2年目くらいまでは話したいことが全然まとまっていなかったし、クロストークも苦手だったんですけど、ありがたいことに「MCも楽しい」と言ってくれる人が増えてきたんですよ。歌やダンスで勝負したいという気持ちはありますが、どうせだったら話も面白いほうがいいと思うし。
小峯:確かに。6年も一緒にいると、最初よりははるかに仲良くなったからね。テンションもテンポも、似てきたわけじゃないけど……。
黒木:ついていけるようになったよね。お互いに。
小峯:そうそう。だから心地いいんだよね。
小山:だからそれぞれの見せ方もわかるようになってきて、「こういうときはあすかだよね」「今はほのちゃんの出番かな」と、話し合わずとも伝わるようになりました。
黒木:自分の持ち味を理解するのも大事ですけど、自分以外のメンバーの良さも理解しないと、グループとしてよくなっていかないんですよね。よちゃん(小山)の発言で改めて思いました。