48時間連続ラップチャレンジがギネス記録に 最高齢ラッパー、最速ラップ……ヒップホップシーンの様々な世界記録
今やメインストリームの音楽ジャンルになったヒップホップ。アメリカをはじめ世界中で聴かれており、日本国内にも多くのファンが存在する。国内においては、フリースタイルラップバトルの流行によって、ここ7〜8年で一般層にもヒップホップカルチャーが根づいたと言える。国内外問わずシーンの規模が大きくなる中で、ヒップホップにまつわる様々な記録が日々誕生している。
そこで今回、日本国内だけでなく海外も含めて、ヒップホップシーンの様々な記録をピックアップし紹介していく。
ラッパー PONEYによる48時間連続ラップチャレンジ
日本のラッパー・PONEYが、4月22日正午から48時間連続フリースタイルラップをやり遂げ、世界記録を更新した。PONEYは2011年にヒップホップイベント『B-BOY PARK』のMCバトルで優勝するなど、実績豊富なラッパー。2021年には36時間連続フリースタイルラップに挑戦したが、失敗に終わった。前回の悔しさを糧に練習を重ね、今回は見事成功した。
即興でラップするフリースタイルラップはその場で思いついた言葉で、韻を踏んだりフロウを変化させたりしていく。普段のMCバトルでラップする時間は、長くてもせいぜい1分程度。しかし今回、PONEYはなんと48時間ラップし続けるという信じがたい記録を打ち立てたのである。
48時間連続フリースタイルラップの様子は、破天MICROPHONE公式YouTubeチャンネルにてアーカイブ配信されている。また、世界記録挑戦のドキュメンタリー映画『48 Hours of LIFE』のクラウドファンディングも行い、目標金額を達成したため映画化が決定している。
世界最高齢のラッパー 坂上弘
ギネス認定はされておらず、2020年に99歳で引退したものの、世界最高齢のラッパーと言われているのが坂上弘だ。昨年8月に101歳を迎えた坂上は、1992年に歌唱イベントで優勝した際に審査員から勧められてラップに取り組み始め、2009年には米寿にして『千の風になる前に』でメジャーデビューを果たした。元々はトランペッターとしてジャズバンドで活躍するなど、異色の経歴を持つ。音楽活動は引退しているが、現在もSNSを更新しており、元気な様子を確認できる。
ラッパー エミネムの世界最速ラップ
アメリカのラッパー エミネムが、2020年1月にリリースした楽曲「Godzilla feat. Juice WRLD」内において、1秒間に10.65音節という快挙でギネス記録に認定された。
エミネムはこれまで、2013年1月リリースの楽曲「Rap God」で1秒あたり9.6音節、2018年8月リリースのNicki Minaj & Labrinthの楽曲「Majesty feat. Eminem」で1秒あたり10.2音節という記録を残している(※1)。
「Godzilla feat. Juice WRLD」では、過去に自身が残した最速ラップ記録を更新。実際に楽曲を聴くと、これでもかというほど言葉を詰め込んでラップしており、エミネムのスキルの高さ、滑舌の良さ、そしてリズムキープ力が圧倒的であることが分かる。
今回はヒップホップシーンの様々な記録をピックアップした。今後も新たな記録の誕生を見守っていきたい。
※1:https://www.menshealth.com/entertainment/a30653827/eminem-godzilla-world-record-fastest-rap-verse/