DRIPPIN、パフォーマンスの細部まで行き届く個性豊かな表現力 日本2ndシングルは春の季節にぴったりな作品に

 2020年10月、韓国のwoollimエンターテインメントよりデビューを果たしたボーイズグループ DRIPPIN。2022年5月には日本1stシングル『SO GOOD』で日本デビューを飾り、11月には初来日を実現させた彼らが、日本2ndシングル『Hello Goodbye』を3月15日にリリースする。

 そこで今回、改めてDRIPPINの魅力や各メンバーの特徴を振り返りながら、発売を控えるニューシングルについてレビューを行いたい。

 シンクロ率の高いダンスパフォーマンスに定評のあるGolden Childなどを輩出したWoollim Entertainment。同事務所が手がける3グループ目の7人組ボーイズグループとして、DRIPPINは2020年10月に韓国でデビューを果たした(メンバーのALEXが活動休止中のため、現在は6人で活動中)。彼らは韓国や日本以外にも、タイ、フィリピンなど世界19地域のiTunes K-POPアルバムチャートでトップ10にランクインするなど、デビュー以来着実にそのファンダムを広げているグループだ。

DRIPPIN(드리핀) ‘Villain’ MV

 グループ名の由来は、ヒップホップで「着飾る、イケている」といった意味で使われることの多いスラング「drip」をもとにした造語。音楽からファッション、トレンドをリードするカッコよくてクールなグループという意味を持ち、華やかなビジュアルと完璧なパフォーマンス、歌唱力などの魅力で音楽界に新しい歴史を作るという抱負が込められている(※1)。

DRIPPIN(드리핀) 'Free Pass' MV

 そんなDRIPPINの特徴のひとつと言えるのが、表現力の豊かさだ。彼らはこれまで日韓通算で3枚のミニアルバム、3枚のシングル、1枚のフルアルバムをリリースしているが、その中にはクール、パワフル、爽やか、スタイリッシュなど多彩な印象の楽曲が収録されている。どのような楽曲でも、パフォーマンスの細部までその世界観を作り込む表現力は圧巻だ。

 また、各メンバーが歌やダンス、ラップなどの担当ポジションで高いスキルを発揮し、得意領域を活かしながらグループ全体のパフォーマンスを作り上げている点も魅力のひとつだろう。所属メンバー7名のうち6名がMnetの公開オーディション『PRODUCE X 101』の出演経験者ということもあり、各メンバーのスキルはハイレベルに磨き込まれている。

DRIPPIN(드리핀) - 'SO GOOD' MV

 例えば、最年長のイ・ヒョプはメインボーカルを担当。やわらかながらも芯の強い圧倒的な歌唱力でグループのパフォーマンスを支えている。その実力は、デビュー前から韓国の芸能関係者に、「新しいボーイズグループが出てきたら、イ・ヒョプがメインボーカルを引き受けることになるだろうと思える歌唱力」と言わしめたほど(※2)。メンバーからもその感受性の豊かさや歌唱力に大きな信頼を置かれているメンバーだ。

 グループのリーダーは、ファン・ユンソンが務めている。彼の魅力は何といってもハイレベルなダンスの実力。体を軽く華やかに動かし、メリハリをしっかりとつけたキレのあるダンスは見る者を惹きつける力がある。また、ボーカルも担当し、高音域までクリアに響かせる歌い方は、まるで「キング・オブ・ポップ」のマイケル・ジャクソンを思わせる。責任感の強さとダンスの実力で、メンバーからの信頼も厚い人物だ。

 チュ・チャンウクはボーカルを担当。どんな楽曲とも相性の良い、クリアで安定感のあるボーカルでグループの歌唱を牽引。イ・ヒョプはその歌声を「チャンウクだけのキレイな声」と評価している(※3)。おもしろさと真っ直ぐささを兼ね備えた、面倒見の良い人柄でメンバーやファンから愛されている。

 グループのメインラッパーを務めるのは、キム・ドンユン。拍子をしっかりと捉えつつ、少し溜めを入れるなど楽曲を自分のものにして表現する重低音のラップを披露する彼は、成長への努力を惜しまない人柄で共感を呼んでいるメンバーだ。

 キム・ミンソは美しい歌声が持ち味。優しく明るい人柄から、ムードメーカーとしてグループの明るい雰囲気作りに一役買っている。お茶目な一面もある彼の人柄は、メンバーからも愛され、多くのファンを惹きつけている。

 チャ・ジュンホは『PRODUCE X 101』で最終9位に入り、11人組ボーイズグループ・X1として2020年1月まで活動していたメンバー。DRIPPINではボーカルを担当し、中低音から高音まで幅広い音域に対応しながら、心地良いビブラートでリスナーの心を掴む歌唱力が特徴だ。メンバーも「甘いボイス」「優しい声の持ち主」と彼のボーカルを評価し、信頼を寄せている(※4)。

 ALEXは練習生からDRIPPINに合流したメンバー(現在は活動休止中)。ドイツ出身で韓国語、ドイツ語、英語、フランス語の4カ国語を操り、パワフルなダンスでパフォーマンスを支えている。グループの末っ子として、優しく温かな笑顔で多くのファンを惹きつけている。

関連記事