関ジャニ∞ 横山裕、『舞いあがれ!』悠人役での名演技 演技以外での“お兄ちゃんキャラ”も浸透
NHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』で、ヒロインの兄・岩倉悠人役を務める、関ジャニ∞・横山裕の演技が好評だ。また、ファンのSNSを中心に、家族思いでシャイな普段の横山と、ドラマの悠人に共通点があるのではと話題になっている。本稿では俳優としても大きな飛躍を見せる横山の魅力にフォーカスしたい。
人生とオーバーラップする部分もあった悠人役の名演技
「名前は知っていたけれどこれほどまで素晴らしい演技をする人だとは……」。横山が演じる悠人がインサイダー取引をした疑いがあると報じられ、満身創痍で大阪に戻り、自身の罪を償うことを誓うシーンについて、横山の見事な演技に対する感想が相次いだ。
考え方の違いから対立し、喧嘩別れしたまま亡くなった父・浩太(高橋克典)が、悠人の投資家としての才能と努力を認めていたことを、生前に記した「歩みノート」を通じて知る。悠人が父の遺影の前で後悔の念に駆られ、噎び泣くシーンが放送されると、SNSにはドラマファンからの横山の演技を称えるコメントが相次いだ。また前述のシーンの後に、家族3人でカレーを食べる場面では一転、憑きものが取れたような清々しい表情を浮かべ、心境の変化を表現した姿も印象的だった。
クランクアップを迎えた横山は、前述のシーンを振り返り「台本を読んだときから涙腺が刺激されて…。ケンカしたまま亡くなってしまった親父の思いを日記を通して知って、ダムが決壊したように感情が一気にあふれ出しました」と語っている(※1)。また悠人という役に対しては「正直なところ、自分自身の人生とオーバーラップする部分もありました」ともコメント(※2)。自身も最愛の母親を病気で亡くした経験があることからその思いが溢れたのではないだろうか。
そして2人の弟を溺愛していることもファンの間では有名だ。5人体制となった関ジャニ∞の初シングル『友よ』のセブン-イレブン盤特典映像「5人のドキュメント ぼちぼち大切な夜」では5人だけでコテージに集まりBBQをする様子が収められているが、その中でも弟から横山の作る焼きそばが美味しいと言われたことを嬉しそうに告白する姿が印象に残っている。横山が『土スタ』(NHK総合)にゲスト出演した際に、VTR出演した『舞いあがれ!』ヒロイン・舞を演じる福原遥も横山のことを「お兄ちゃん」と呼び慕っていることを明かしており、お兄ちゃんキャラが浸透した印象だ。
男気溢れる挑戦でeighterに示した熱い想い
そしてeighter(関ジャニ∞のファンの総称)が横山に大きな力をもらったのが、40歳にして一からチャレンジしたギターである。アーティストとして、ステージで披露できるクオリティになるまでメンバーにも内緒で練習と積んだ。現在放送中のドキュメンタリー『RIDE ON TIME』(フジテレビ系)でも、ギターをはじめたきっかけについて尋ねられた横山は「単純に(人数が減って)パワーダウンしたと思われるのが嫌なだけで、やるからにはお客さんを喜ばせたい」と男気と優しさに溢れたコメントで答えた。普段ライブでの横山は、積極的なファンサービスをすることは少なく、どちらかというとシャイな印象だ。しかし、俳優業やMCなど多忙な毎日の中で、大勢のファンの前でギターをパフォーマンスできるようになるまで、どれだけの努力があったのか、筆者には想像することすらできないが、ファンを思い、関ジャニ∞を愛する熱い想いを感じとることができた。