連載「lit!」第39回:ラフ×ラフ、CANDY TUNE、FRUITS ZIPPER……2023年期待のフレッシュなアイドル
あくまでも個人的な見方ではありますが、数年前までの日本の女性アイドルはパーフェクトではないからこそ愛おしく、魅力的に映るタイプが多かったような気がします。それが他にはない持ち味として評価する声も多かったのですが、最近は少し違った方向へ進む女性アイドルも増えてきました。今回は従来の価値基準を意識しながらも新たなスタイルを模索するフレッシュな5組をピックアップ。この中からJ-POPシーンの旗手となる存在が出るように祈っています!
ラフ×ラフ
『ゴッドタン』や『あちこちオードリー』といった人気番組で知られるテレビプロデューサーの佐久間宣行がプロデュースした話題のグループで、テレビ東京で放送された『青春高校3年C組』の元メンバーからの依頼をきっかけに「佐久間Pアイドルプロデュースプロジェクト」が始動し、メンバーを選考。面白いことがしたい、他人を喜ばせたい、人生を変えたい――。アイドル活動にそんな思いを抱いた9人がそろい、満を持して3月9日にデジタルシングル「100億点」でデビューを果たします。佐久間氏がバラエティ畑で身につけたセンスを、アイドルシーンでどのように生かしていくのかが見ものです。
CANDY TUNE
3月14日にSpotify O-EASTで1stライブを行う7人組。アイドル文化を世界に向けて発信するプロジェクト=KAWAII LAB.から登場する注目のアイドルグループです。メンバーのほとんどがアイドル経験者で、同プロジェクトのコンセプトである「原宿から世界へ」を意識した活動をするとのこと。海外でウケやすい“萌え”の要素を強めるのか、もしくはガールクラッシュ(女性が憧れる女性)路線を目指すのか、現時点では不明なものの、アイドル経験者が大半を占めるアベンジャーズ的なメンバーたちのポテンシャルは相当高いはず。国境を越えて何かやってくれそうなワクワク感を抱かずにはいられません。
FRUITS ZIPPER
こちらもKAWAII LAB.から登場したグループですが、CANDY TUNEよりひと足早く2022年にデビュー。日本産の“カワイイ”をさらに磨き上げて、海外へ輸出できるものにしたという感じでしょうか。そうした流れは「わたしの一番かわいいところ」を発表したあたりから本格的に始まり、「ハピチョコ」で完成したと見ているのですが、どちらの曲もフィロソフィーのダンスへの楽曲提供などで評価を高めたヤマモトショウが制作に参加。今後も同じタッグでやっていけば面白い展開になるんじゃないかと思っています。