YOSHIKIが『プロフェッショナル』で見せた繊細な一面 ストイックさの裏にあるものも明らかに
番組終盤、YOSHIKIは「自分は甘い」「自分は一生アマチュアでいい」という言葉を残している。YOSHIKIほどストイックに練習に向かい、己の技術を限界まで高めている人間はいないように見えるが、本人はそれを認めるような言葉は口にしなかった。
番組中のレコーディングシーンでも、YOSHIKIは他のミュージシャンでは素通りするようなズレや違和感を周到に感じることが他の方からの言葉で示されている。にもかかわらず、YOSHIKIは自分を「甘い」と評価していた。その言葉の真意が具体的に示されたわけではないが、そういう評価を自身にくだせる人間だからこそ、1989年にX JAPAN(当時はX)がデビューしてから30年以上の月日が経った今なお、“カリスマ”と形容される評価を得ているのだと実感する。
ただ、YOSHIKIがカリスマ的と評価されることへの反動があったのも、今回の番組の特徴であった。繊細だからこそ、その刹那に「寂しい」という感情に触れることになるように感じたし、そういう感情を持つ人間であるからこそ、圧倒的な地位を築いてもなお、同時に美しさや悲しさを表現の中に色濃く落とすことができるのだと、番組を観て改めて感じた。

























