ボーイズグループに今求められるものは? 「iCONZ」「WARPs DIG」「&AUDITION」……令和発オーディションの多様化

1年後のデビューを目指して「WARPs DIG」

【HIGHLIGHTS】Season 1-2 DIGEST|WARPs DIG

 発掘型ドキュメンタリー番組が『WARPs DIG』だ。参加するのはWARPs ROOTSのメンバー18人。WARPsとは“Wind Assemble Radical People-Syndicate:革新的な風を創造できる集団”の意味で、さまざまな垣根を越えて活躍する才能を発信することを目指している。『WARPs DIG』では番組がスタートした4月25日の365日後にデビューメンバーが決定。全員がデビューできるわけではない。

 3カ月を1クールとして展開していき、シーズン4まで行われる予定。それぞれのシーズンではグループが形成され、そのグループ同士でバトルを繰り広げていき、デビューメンバーが決定するのはシーズン4だ。各シーズンは、ダンス、ラップ、ボーカルなどテーマが異なる。シーズン1ではダンスがテーマ。大型オーディションの元参加者、韓国の事務所の元練習生、大学ダンスリーグ優勝者、カポエイラ世界チャンピオンなど様々な個性が集結している上にダンスに長けているメンバーも多く、白熱した戦いが展開された。シーズン1の優勝者は自動的にシーズン2への優先参加権を得る。シーズン2に出られるのは12名のみ。ここで脱落というわけではないが、出られないメンバーがいる、というのはメンタルには堪えるだろうし、闘争心も掻き立てられるだろう。

 どのテーマで、どのように才能を発揮できるか、というのと同時に、グループが毎回作られるため、その中でのチームワークなども鍵になってくる。そして、技術が高ければ良いというわけではない。人間力や、メンタルを高めるための仕掛けもあり、あらゆる角度から審査されることになる。

 1年という長い期間をかけて、その模様をYouTubeオフィシャルチャンネルのコンテンツとして配信しており、その中では競い合うライバル的存在だがWARPs ROOTSとして定期的にライブを行っているほか、イベントへの出演もある。ライバルであり、同じグループの仲間であるというのは、一般的なオーディション番組とは異なる上、途中経過を直接見る機会が用意されているのもファンとしては嬉しいだろう。そんな進行スタイルやメンバーの関係性がどのように『WARPs DIG』に反映されていくのか、注目したいポイントのひとつだ。

 日本の大手事務所が先導する『iCON Z』、チームワークに重きを置いた『&AUDITION』、オルタナティブに新しい個性を発掘する『WARPs DIG』とオーディションが増えているからこそ、乗り越えるべきミッションや審査されるポイントも変化しつつある。

 才能があるだけでは乗り越えられない、多くの壁を前に奮闘する参加者たち。その壁を個人として、チームとして乗り越えるたびに成長をしていく姿は観客を魅了していくはずだ。そして、世界を見据えたボーイズグループがきっと誕生することとなるだろう。

『WARPs DIG』特集

日中混合ボーイズコレクティブ WARPs UPを輩出したプロジェクト「WARP-Syndicate」(通称WARPs)にて、…

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