稲垣吾郎、中村ゆりの結婚観に興味津々 役さながらの聞き上手ぶり発揮した映画『窓辺にて』舞台挨拶レポ

 続く話題は、ラブレターを書いたことがあるか否か。「ある」と答えた中村に対し、相当驚いたリアクションを見せる稲垣。絶妙な間合いで繰り広げられる二人の会話に「劇中の夫婦と同じくらい温度差がありますよね」と、今泉監督がツッコミを入れ、笑いが起こる。

 では、覚えているラブレターやファンレターがあるかについて問われると「ある」と稲垣。子どもの頃にもらったラブレターをなぜか返してしまったことがあるというエピソードを明かし、なんとなくずっとひっかかっているのだという。一方で「ファンレターも、出してくれている人にとってはラブレター……アイドルっぽいこと言っちゃってますけど」と自虐的に笑いながらも、ファンへの配慮と愛情が感じられた。

 映画は、夫婦や結婚、愛についての価値観について考えさせられる内容。中村の結婚観に話が及ぶと、MCそっちのけでインタビュアー・稲垣が大活躍。中村も「思わず話してしまった」というほど、稲垣は深く受容し、共感しながら中村の本心を引き出す。稲垣の相槌や質問はお世辞なく絶妙で、今泉もついつい妻の話を明かしてしまう。まっすぐ相手の方を向き、微笑みながら頷き、決して否定しない稲垣の姿勢がそうさせるのだろう。

 稲垣の結婚観はと言うと、例として山登りや夫婦でのフルマラソンなどを挙げ、「一緒に何かを達成したい」と語った。とっさに苦い顔をした中村とまたも一悶着しながら、仲介したり微笑んだりと今泉監督も笑い合う。実に良いチームによって生まれた作品なのだと、その雰囲気から充分に感じ取ることができた。

 最後に稲垣は「人間って愛おしいなと思える映画」と本作を表現。ぜひ、劇場に足を運んでみてはいかがだろう。

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■作品情報
『窓辺にて』
11月4日(金)全国ロードショー
出演:稲垣吾郎 中村ゆり 玉城ティナ 若葉竜也 志田未来 倉 悠貴 穂志もえか 佐々木詩音 / 斉藤陽一郎 松金よね子
音楽:池永正二(あらかじめ決められた恋人たちへ)
主題歌:スカート「窓辺にて」(ポニーキャニオン/IRORI Records)
監督・脚本:今泉力哉
配給:東京テアトル
英語タイトル:by the window
©2022「窓辺にて」製作委員会

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