ELLEGARDEN、バンドの歩みを映したドキュメンタリーの見どころを語る 木村太一監督も登壇した完成披露試写会レポート

 そして、今回のドキュメンタリー映画を引き受けた一番の決め手について、木村監督はこう語った。

「2000年から撮り続けているVHSが大量にあったじゃないですか。当時のことを僕は知らないんですけど、当時のスタッフたちって、もうバンドを信じて撮るしかなかったと思うんです。『将来大きなバンドになった時、この映像が使われるんだ』っていう。そういう信じる力をすごい感じて。それが20年分もあるのは、ELLEGARDENを信じて撮り続けているスタッフの愛情だなと。移動してる最中とか路上ライブとか、何に使うか分からないけどとりあえず撮るっていうのは、本当に愛情でしかないんで。そして、そう信じさせるバンドもすごい。僕は、ただ最後にちょっとシュートしてゴールを決めたぐらいの感じで、本当にそのスタッフたちが撮ってなかったら、今回の作品は絶対に成立しなかったから。そこがやっぱりすごいなって、一番感じましたね」

 今回のドキュメンタリー映画は、結成から現在に至るまで20年以上にわたるバンドの歴史を映し出したものである。細美は今回の映画を観て、改めてELLEGARDENの歩みを振り返り、一緒に歩き続けてきたリスナーについて次のように語った。

「俺たちキャリアが結構長いし、休止してた期間も長いから、(リスナーは)いろんなタイミングでELLEGARDENに接してくれた人たちだと思うんですよ。『〇〇で知りました』っていう曲もみんなバラバラだと思うんで、このドキュメンタリーを観て『ここから知ってる』というタイミングがみんな違うんだろうなと思いながら観てたんですね。だから本当は一人ひとりにどうだったのか聞いてみたいなと思う。こんなこと聞くのも変だけど、これを観てみて、忙しいなか時間を割いて来て良かったなと思ってくれた人いる?」

 その問いかけに対して、約200名ほどの参加者たちが一斉に手を挙げて応えた。そして細美は「よかった、ありがとうございます」と、この日会場に集まった参加者に対して、改めて感謝の想いを伝えた。

 最後に木村監督が、今作における各メンバーの見どころを語った。本編のネタバレになってしまうため詳細の記載は控えるが、今作を締め括る細美の“ある言葉”について「映画を観たら意味が分かる。それがすごくかっこよくて、本当に特別な言葉だったと思います」と語った。この長編ドキュメンタリーのラストを、細美はどのような言葉で締め括ったのか。ぜひ、11月25日から配信開始される『ELLEGARDEN : Lost & Found』を観てチェックしてほしい。

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