Snow Man 目黒蓮の演技はなぜ語りたくなるのか ドラマ『silent』で多くの涙を誘う表現力
Snow Man 目黒蓮が出演中の川口春奈主演の連続ドラマ『silent』(フジテレビ系)が各所で話題を呼んでいる。初回放送の「見逃し配信」がTVerで“民放歴代最高”となる443万再生を記録。TVer・FOD・GYAO!の合計値でもフジテレビ史上初の500万再生を突破、2話放送後には合わせて1000万再生を記録したという。
見逃し配信の反響もさることながら、放送時間にはSNSを中心にリアルタイムでドラマを視聴し、感想をつぶやいて盛り上がる“リアタイ勢”の勢いも放送回ごとに増す一方だ。ここ数年、推理やサスペンスもののドラマで犯人やストーリー展開をリアルタイムで視聴しSNS上で考察し合う例がいくつかあった。『silent』は正統派ラブストーリーでありながらも、それらと近しい熱を帯びた盛り上がりがあるのが面白い。放送タイミングには視聴者の様々な感想がSNSを賑わせている。
「本気で愛した人と音のない世界で“出会い直す”、切なくも温かいラブストーリー」と銘打たれた本作。目黒が演じるのは、18歳の頃に“若年発症型両側性感音難聴”を発症し、その事実を隠すために仲間や恋人の前から突如姿を消した青年・佐倉想。当時の恋人・川口春奈演じる青羽紬と8年ぶりに再会を果たし、ここから周囲も巻き込んだ二人の関係性の変化が徐々に描かれていくことになる。
毎話多くの視聴者の涙を誘っている本作の中でも、やはり目黒蓮の一挙手一投足に心を奪われてしまう。今回の役では手話への挑戦に加え、あらゆる感情を台詞以外で表現しなければならない。1話で偶然紬と遭遇してしまい、複雑な感情がこみ上げ、声にならない声をあげて号泣したシーン、2話のカフェのシーンで紬とお互いの思いを打ち明けた際のちょっとした視線の移動や微妙な表情の変化に表れた切なさ……至るところで目黒の表情が佐倉想の思いを正確に視聴者に伝え、佐倉想という人物を魅力的なものにしている。それぞれのシーンの細かな演出も相まって視聴者がつい語りたくなってしまう演技なのだ。
目黒蓮はSnow Manの活動においても表情や仕草で様々な楽曲の世界観を表現することに長けた人物である。特にバラード曲に顕著で「Secret Touch」や「ボクとキミと」などのMVは必見だ。歌の中のストーリーを解釈し、歌の中の人物の感情を表現するように歌っている。そういった意味では、今回のドラマ出演はこれまで培ってきた表現方法を活かしながら、今後のパフォーマンス面にもいい効果を生み出す経験へとつながりそうだ。