Galileo Galilei、フレデリック、ORANGE RANGE、マキシマム ザ ホルモン……意外と多い“兄弟/姉妹バンド”の特性

 ORANGE RANGEもメンバー間に兄弟がいるバンドだ。ボーカルのRYOと、ベースのYOHが兄弟である。RYOはORANGE RANGEのボーカルの中で低音を担当しており、YOHは楽器の中でベースという低音を担当しているため、二人が楽曲制作を行う際は”低音一家”という名前で表記するケースがある。ORANGE RANGEの空気感に良い意味でゆるさを感じるのは、RYOとYOHの兄弟がいること含め、メンバー全員が沖縄出身であり、バンド結成前からメンバー間の距離が近いからなのだと感じる瞬間も多い。

 THE YELLOW MONKEYは、ギターの菊地英昭と、ドラムの菊地英二が兄弟である。二人の息の合ったプレイがバンドの音楽を形作っている部分も大きい。なお、二人はTHE YELLOW MONKEYに所属する前も、同じバンドで活動をしていた過去がある。

 2020年から「キンモクセイ」で大きな話題を生んだオレンジスパイニクラブは、ボーカル/ギターのスズキユウスケと、ギターのスズキナオトが兄弟である。前身バンドから二人は同じバンドに所属しているため、トータルで10年ほど同じバンドでキャリアを重ねている。二人が骨格を作るからこそ、キャリアを重ねる中で、バンドが確かな進化を遂げていることを感じさせてくれる。

 「殺文句」や「ポニーテールに揺らされて」など、若者を中心に絶大なる人気を誇るThis is LASTは、ボーカル/ギターの菊池陽報と、ベースの菊池竜静が兄弟である。バンドが志向するジャンルや、メンバー編成なども活動していくなかで変更を重ねてきたが、兄弟のメンバー在籍は揺るがなかった。なお、「自分たちの全てと音楽人生をかけた最後のバンドにしよう」という意味を込めて、”This is LAST”というバンド名に変更したという経緯がある。

 ここで挙げたのは、兄弟/姉妹がメンバーにいるバンドのごく一部であるが、上記のようにメンバー間が兄弟/姉妹というケースはわりと多いことがわかる。また、King Gnu 常田大希とヴァイオリニスト 常田俊太郎のように、同じバンドとして活動していないが、サポートなどの形でバンドに携わるケースもある。そのバンドが活動していく中で、メンバー同士の関係性がどうあるのかは大きな影響を与える。そういう視点に立ったとき、兄弟/姉妹という特別な関係性が、バンド活動や創作活動に与える影響は大きなもがあるのだろう。

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