fromis_9、日本のファンと“愛”を伝え合ったステージ 2年半越し待望の国内初単独ライブ

 10月7日、立川ステージガーデンにてfromis_9の国内初となる単独ライブ『2022 fromis_9 concert <LOVE FROM.> IN JAPAN』が開催された。華麗なルックスと爽やかなダンスチューンでファンの裾野を徐々に広げている彼女たち。本稿ではおよそ2年半越しに実現された今回の単独ライブの様子をレポートする。

 公演当日の天気は秋らしい冷たい雨。しかし、会場はペンライトやうちわなどを持ったファンで埋め尽くされている。この日、fromis_9が日本のflover(プロバー/ファンの総称)に呼びかけたドレスコードは白。白のトップスやワンピースを着た大勢のファンが、fromis_9との対面を待っていた。

 ライブは、まず映像から始まった。華やかなドレスに身を包んだメンバーが一人ずつ映像の中に登場し、そのゴージャスかつ可愛らしい雰囲気に、会場から拍手と感嘆の声が起こった。映像がカウントダウンを開始、いよいよ本編がスタートだ。

 登場したのは真っ白な衣装のメンバーたち。1曲目の「Somebody to love」に続き、「Glass Shoes」を披露した。シンデレラの物語を彷彿とさせる「Glass Shoes」の歌詞は、「必ず会おう」という言葉が入っていることもあり、ファンと待望の対面を果たせたことへのメッセージのようにも感じられる。

 続いて、キラキラとした効果音から電子オルガンのしっとりとしたメロディが始まり、ライブ版にアレンジされたイントロから、ファンキーなベースが心地よい「DM」へ。サビではPARK JI WON(パク・ジウォン)とSONG HA YOUNG(ソン・ハヨン)のハイトーンボイスが会場に響き渡り、歌とリズムに合わせて思わず体を動かしたくなるような高揚感を誘う。

 ここで、メンバーによるMCへ。JI WONが日本語で「会いたかったですか?」と会場へ問いかけると、拍手が沸き起こり、ファンからも再会の喜びが表現された。BAEK JI HEON(ペク・ジホン)はファンミーティングがコロナ禍で開催できなかったことに触れ、「皆さんに会えて本当に幸せです。待っていてくれてありがとう」と語った。

 続いて、日本語バージョンの「FUN!」を披露して会場をさらに盛り上げた後、ガラっと曲調が変わり「Miracle」へ。一旦メンバーがはけ、映画のような映像に切り替わった後、黒とデニムの衣装に着替えたメンバーが再び登場。「Starry night」と「0g」を歌のみで披露し、グループの高い歌唱力でファンを惹きつけた。

 ここで再び、マイク交換のためMCへ。HA YOUNGがこの日のために準備したという「いのちの名前」(木村弓/映画『千と千尋の神隠し』テーマソング)の一部をアカペラで歌い上げ、強くしなやかに伸びる歌声で会場を魅了。その後、メンバーが一人ずつ「キュート」「清純」といったテーマを掲げながらアイコンタクトの時間を取った後、ペンライトを使ったウェーブで会場の一体感を高め、再びパフォーマンスへと移った。

 MC後は、fromis_9の得意とする爽やかなダンスナンバー「WE GO」へ。LEE SAE ROM(イ・セロム)のカリスマ性あふれる表情に惹きつけられるのはさることながら、楽曲をさらなる高まりへと誘うLEE SEO YEON(イ・ソヨン)のラップにも思わず聴き入ってしまう。そして、日本語バージョンの「LOVE BOMB」を披露した後、「Airplane Mode」へ。洗練された音楽に合わせた繊細でしなやかなダンスは、メンバーが髪を振り乱す振り付けも含めてすべてが美しいと感じる。その余韻を残しながらメンバーが舞台袖へ向かうと、HA YOUNGとJI WONによる「FLY HIGH」、SAE ROMとHA YOUNG、LEE CHAE YOUNG(イ・チェヨン)による「Love is Around」、衣装を着替えたJI WON、ROH JI SUN(ノ・ジソン)、SEO YEON、LEE NA GYUNG(イ・ナギョン)、JI HEONによる「Hush Hush」が披露された。

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