HEY-SMITH、The BONEZ、SHADOWSの熱い想い交差した夜 フルキャパで挑んだ『REDLINE ALL THE FUTURE』

HEY-SMITHら、フルキャパで挑んだ熱い一夜

 この日のトリを飾ったのはHEY-SMITHだ。初手から「Come back my dog」で会場をぶち上げていく。後方から見ていても(さらにマスクを着用していても)観客が全力の笑顔でいることが十分にわかった。ホーン隊の演奏が光る「Dandadan」や「Fellowship Anthem」を演奏した後、猪狩秀平(Gt/Vo)より「お前たちがやりたいこと全部やって帰ってくれ! 今日はあまり喋りたくないねんな、喋らない方が伝わるやろ。俺たちあと10曲やります、1回も休みません」という宣言が放たれた。その言葉のとおり「Be The One」「Let It Punk」「We sing our song」などを含む10曲をノンストップで披露。客席も、前の2バンドでの疲れなどなかったかのように、手を掲げ、頭を振り、ツーステを踏み、食らいついていく。持っているものを全て出す勢いでパフォーマンスをするメンバーたちの姿は、リスナーと魂をぶつけ合っているかのようだった。

 転換中や終演後は、至る所から「最高だった」「やっぱライブはこれだよな」という歓喜の声が聞こえてきた。世界が一変した2020年には想像できなくなってしまったライブが戻ってきた喜びを、この会場にいる誰もが噛み締めていた。どんな意見も尊重されるべきだと思うが、今回フルキャパでライブが開催されたことは、音楽業界にとって新たな一歩になったことは確かだ。猪狩が「夢の中にいるみたいでした」と言ってアンコールで「I’M IN DREAM」を披露したが、あの時間は間違いなく、リアルな現実だった。3バンドが熱い想いを持って望んだ本公演は、まさしく未来に向けた伝説の一夜となった。11月には、ぴあアリーナMMにてHEY-SMITHやThe BONEZらも出演する『REDLINE ALL THE REVENGE』の開催も決定している。この日以上に熱いライブになるだろうと思うと、今から楽しみで仕方がない。

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