ファンタスティック☆パイセン、観客の心を明るくするマルチな才能 ルイとKT迎えた『夏のパイセン祭り』レポ
最後は、ファンタスティック☆パイセンのライブパート。ステージにはスタンディングのエレクトリックドラムがセットされ、期待感たっぷりに2人の登場が待たれる中、「どうも、ファンタスティック☆パイセンです! 今日は来てくれてありがとうございます!」と会場の後方からサプライズ登場。客席を通ってステージへ上がると「楽しむ準備できてますかー!」とファンに声をかけ、「他力 Hong Gung」でライブがスタート。まほパイセンの歌唱力や人を惹きつける力、ももパイセンの生み出すクールなビートとウィスパーボイスという2人独自のスタイルを打ち出してゆく。時折顔を見合わせながら、楽しそうに踊る姿が印象的だ。
ノンストップで氣志團の「One Night Carnival」のカバーを披露。エレクトロニックでクールな音色、かつ2人の持つキュートでポップな雰囲気を活かしたアレンジで会場を盛り上げる。
MCでは、YouTubeの総再生回数が1億5000万回を突破、SNSの総フォロワー数が20万人を突破という嬉しいニュースを報告。ファンに感謝の想いを伝えた。
次に披露されたのは新曲「オンライン授業あるあるのうた」。TikTokであるあるネタを流行りの歌に乗せる「あるうた」が人気の2人だが、コロナ禍で経験した人が増えたオンライン授業と「あるうた」を組み合わせて作ったという楽曲だ。歌詞はまさに2人が得意とする「あるあるネタ」だが、ディープなエレクトロサウンドとももパイセンのウィスパーボイス、まほパイセンの圧倒的なボーカルが見事に合わさり、2人の持つかっこよさが前面に押し出されたおしゃれな一曲である。さらに8月3日にリリースされたばかりの「校則あるあるのうた」へと続く。これもまた共感度の高い楽しい一曲だ。サビでは白い15cmの靴下(名前入り)を回す歌詞にちなんだパフォーマンスを見せ、客席の熱気も最高潮に達する。
最後に、ファンや友人、家族、スタッフへの感謝の言葉と共に「世界中をファンタスティックにできるように全力で活動して参りますので、これからも応援よろしくお願いします!」と話すと、ファンから大きな拍手が送られた。ラストナンバーは新曲「友情的行進」。〈いつだって隣にいてくれた友達にありがとう 辛い時しゃかりきに前向き これからもどうぞよろしく〉という、前向きで明るく、周りを笑顔にするファンタスティック☆パイセンらしい歌詞と、ポップかつエモーショナルなメロディでライブを締めくくった。
終演後、ファンタスティック☆パイセンの二人にライブの感想を聴くと、「ファンパイセンがとっても温かくて、これからもさらにファンタスティックな世界を作っていこうと思えるライブでした」(まほパイセン)、「ファンパイセンが温かくてずっとニコニコしていて……こっちも楽しくなれて本当にあっという間だったので、これからもがんばろうって思えました!」(ももパイセン)と、笑顔で話してくれた。今回のライブに手応えを感じ、今後の活動への力になった様子だ。
楽しい、面白い、キュートなだけではない。確かなパフォーマンス力をもって観客の心を明るくするマルチな才能は、一言で言うならまさに“ファンタスティック”。彼女たちの生み出すエンタメは、さらに幅広く愛されるだろう。ルイとKTも含め、確かな実力を示し、豊かな才能が芽吹いていることを知らしめたライブイベントとなった。