三浦風雅、“今”を愛しながら前へ進む Rakeとのレア曲コラボも実現した26歳バースデーライブ

 アンコールで再登場した三浦は、色々あったこれまでの活動を愛おしむような表情で語り始めた。「音楽をやっていなければこんなに辛いと思うことも、嬉しいと思うこともなかった」と語る彼は、これまでの“色々”を受け止め前を向いていた。

 そして彼の原点とも言える「100万回の『I love you』」のイントロがスタート。お馴染みの〈「愛してる」の言葉じゃ 足りないくらいに君が好き〉のフレーズで観客のペンライトが大きく揺れた。サビ後の〈改札の向こう側 人ごみに消えていく〉でどこからかハスキーな声が聞こえた次の瞬間、歓喜のどよめきが起こった。客席後方からこの曲の本家、Rakeがサプライズ登場したのである。Rakeの登場は三浦にも知らされていないサプライズ。興奮した様子で歌い切った三浦は「こんなにガッツリ(一緒に)歌ったの初めてでめっちゃ嬉しい」とありのままの気持ちを言葉にした。思いがけないゲストの登場に、会場のボルテージがもう一段階上がった瞬間だった。

 さらに『僕が僕でいられるように』のツアーファイナル会場をサプライズ発表。会場は1,000名近いキャパを持つEX THEATER ROPPONGIだ。「みんな、マジで頼む」と観客に来場を懇願する三浦の目からは、これまでにない規模の会場でライブをできる期待とチャンスをものにしたい熱い想いが窺えた。

 「理想通りにいかないこともあるけど今を愛そうじゃないか」と前置きし歌い始めたのは7月にリリースしたメジャー1stアルバム『君が君でいられるように』のタイトル曲「君が君でいられるように」だ。〈いつからだろう少し臆病になってた 声にすること躊躇うようになってた〉。ライブ冒頭で東京ドームへの夢を語った三浦と重なる、彼自身への応援歌のようなこの曲はRakeが三浦のために書き下ろした曲だ。

 再登場したRakeの「日程がずれても来てくれるみんなって、ものすごい愛情だよね」の一言から1stアルバムの予約限定F盤ボーナストラックにのみ収録された三浦とRakeの貴重なコラボ曲「君と僕の『I love you』」を初披露し、涙ぐむファンの姿もありながら最高潮の盛り上がりで彼のバースデーライブは幕を閉じた。

 これまでの道のりを噛み締めるように、アンコールを含め9曲を演奏した三浦のバースデーライブ。紆余曲折あり思うように活動できなかった期間もある中「今を愛そう」と熱い想いを言葉にした26歳の三浦の活躍に期待したい。

■セットリスト
1.Start
2.CANVAS
3.夏空
4.未来話
5.Livin’ it up
6.Call my name

En1.100万回の「I love you」
En2.君が君でいられるように
En3.君と僕の「I love you」

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