Hey! Say! JUMPメンバー分析 第7回:薮宏太、美声を生かしてミュージカルでも活躍中 グループ最年長の愛されキャラ

 8月24日にはニューアルバム『FILMUSIC!』のリリース、さらにはアルバム名を冠した全国7カ所を巡るアリーナツアーを9月3日の宮城・セキスイハイムスーパーアリーナからスタートさせるHey! Say! JUMP。デビュー15年目を迎え、活動が活発化しているメンバーの魅力を考察する。第7回は薮宏太。

唯一無二の美声を生かしたパフォーマンス

 ジャニーズの中でも、唯一無二の美声で知られる薮宏太。その才能は11歳で入所したジャニーズJr.時代からすでに注目されており、幼い頃から度々メインボーカルを任されるなど、彼の歌声に魅了されてファンになったという人も少なくないのではないだろうか。アルバム『SENSE or LOVE』に収録されているソロ曲「流星の詩」では、ミディアムバラードに乗せて薮の持ち味である軽やかで艶のある歌声が堪能できる。またライブでは、薮の歌声と共に知念侑李がコンテンポラリーダンスを披露するパフォーマンスも印象的だ。

 そんな薮だが、「歌はいまだに自信がないんです。でも歌は好き。その気持ちは事実だから頑張っている」と明かしている(※1)。テクニックだけではなく、表現する人間の内面性についても触れ「僕という人間の魅力を出していくことが歌の評価に繋がるのかな」と語っている。薮の美声は彼にとって大きな武器であることに違いないが、現状に甘んじることなく、次なるステージを見据えているのだろう。

 また高身長でもある薮は、パフォーマンスではその長い手足を生かした流麗なダンスも披露する。高い歌唱力に注目されがちだが、ステージで映える華のある佇まいでファンを魅了している。

Hey! Say! JUMP - Fab-ism (Fab! -Live speaks.-) [Official Live Video]
Hey! Say! JUMP - a r e a [Official Music Video]

ミュージカル主演として放つ存在感

 俳優として、数々のドラマや舞台に出演してきた薮。7月24日に最終回を迎える『連続ドラマW 松本清張「眼の壁」』(WOWOW)では、巧妙な手形詐欺師・堀口勝役に挑戦中だ。“アイドル感”を完全に封印し、鋭い眼光で主演の小泉孝太郎演じる萩崎竜雄を見つめる表情には底知れぬ不気味さが漂っており、物語の重要な役どころ果たしている。

 2022年は、薮にとってミュージカルのステージが占める割合が多い年になりそうだ。文字通りミュージカルが彼を呼んでいる、といったところだろうか。コロナ禍で延期となり、5月に大千秋楽を迎えた『ジョセフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート』では、“夢を読み解く”能力を生かしてエジプト国王の右腕まで上り詰める青年・ジョセフを演じた。真面目な性格のジョセフと薮はどこかシンクロする部分もあり、力強い演技と鮮やかなマントさばきで主演としての存在感を放った。間を空けることなく、7月25日からはブロードウェイミュージカル『BE MORE CHILL』の日本初演版で主演に挑む。薮が演じるのは、冴えない男子高校生のジェレミー。“超クールになれる”というスーパーコンピューター入りの錠剤「SQUIP=スクイップ」を手に入れ学校の人気者になるものの、次第にスクイップに操られ自分自身を見失っていくという役どころだ。安定感抜群の歌声に加え、豊かな表現力で難役にどのように挑むのか楽しみである。

薮宏太・元木湧|ミュージカル『ジョセフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート』
薮宏太× BE MORE CHILL 〜トニー賞演出家に挑む覚悟

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