TOOBOEが作り上げたカルチャーの融合の場 PEOPLE 1 Deuも迎えたパーティーイベント『宴』レポ
ライブも後半に差し掛かったところで、シークレットゲストとしてPEOPLE 1のDeuが登場。5月にリリースした「Re:銃の部品」で、TOOBOEを客演に迎えている。同曲を力強く歌い上げるTOOBOEとDeuの2人からは、バチバチとしたアツい気迫を感じた。そしてこれで終わるのかと思いきや、今度は2人でTOOBOEの「ダーウィン」を歌唱。“宴”のタイトルに相応しいステージが繰り広げられる。荒々しいボーカルワークによるロック然とした競演に、見ているこちらも熱くなっていた。
終盤は「爆弾」で再びアクセルを踏む。ファンキーなリズムに自然と揺れるオーディエンス。雪崩れ込むようにして「紫」と「千秋楽」でラストスパートをかけ、怒涛の勢いで駆けていく演奏陣。TOOBOEの歌声にも一段と力が入っているのを感じる。時折ステージ中心の台に飛び乗り客を煽る場面もあり、ステージから会場を一手に掌握しているようなパフォーマンスが印象的。“ロックバンド”としての強度を感じた瞬間だった。
演者たちが颯爽とステージから捌けていくと、すぐさま会場からアンコールがかかった。するとTOOBOEが駆け足で現れ、バンドメンバーを一人ずつ紹介する。メンバー一人ひとりとのやり取りに和やかな雰囲気が感じられ、バンドの良好な関係性が垣間見えた。
アンコールは「向日葵」からスタートし、未発表の新曲と「赫い夜」で終演。とりわけ新曲におけるTOOBOEの最後の力を振り絞ったようなボーカルが耳に焼き付いた。
多様なシーンを横断するTOOBOEが作り上げたカルチャーの融合の場。何かここから新しい波が生まれてきそうな期待を感じさせてくれる一夜であった。