ヤバイTシャツ屋さん、めいちゃん、Mega Shinnosuke……世界観に引き込まれる特徴的なアーティストHPの魅力

 続いて、“アーティストHPには正しい情報が掲載されている”という前提そのものを揺るがす例として、ヤバイTシャツ屋さんのHP(https://yabaitshirtsyasan.com/)を挙げたい。ヤバイTシャツ屋さんはスリーピースロックバンドであるが、HPでのプロフィールに「3人組ガールズテクノポップユニット」という記述があったり、「ヤバイヒストリー」という活動の歴史も非常にざっくりとしており、アーティストとしての雰囲気を重視した内容は、ヤバイTシャツ屋さんのキャラクター性と相まって、見る側を和ませてくれる。

ヤバイTシャツ屋さん - 「ちらばれ!サマーピーポー」Music Video

 心を和ませつつ面白いHPというと、森山直太朗のHP(https://naotaro.com/)も秀逸だ。画面をスクロールしていくと、落書きタッチのイラストが森山直太朗の顔写真に掛かるという仕掛けになっており、理屈抜きに見ているだけで笑顔になってしまう温かさがある。

森山直太朗‐素晴らしい世界 Music Video

 技術的な凄さを感じるHPとしては堂本剛のプロジェクト・ENDRECHERIのトップページ(https://tsuyoshi.in/)には一瞬で引き込まれるものがある。複数に散らばった動画サムネイルが同時に画面中に浮遊しており、今見るべき情報を一望することができるし、このように選択肢が一覧化されるとユーザーとしてはチョイスしやすいのではないかと思う。

 SNSでの情報発信が当たり前になった昨今、あえてアーティストHPを持たないケースも見られるが、一瞬にして世界に引き込んでくれる魅力的なものも多く存在している。今回触れたHP以外にも数多くあるので、ぜひ探してみてほしい。

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