新しい地図、CM出演のオファーが絶えない理由とは? イメージとのギャップから生まれる説得力

 草なぎ剛が、「2022年上半期TV-CM会社数ランキング」男性部門でトップタイに輝いた(※1)。上半期、草なぎがCM出演した会社数は9社。2010年のTVCM放送開始よりイメージキャラクターを務める『一本満足バー』(アサヒグループ食品)をはじめとしたおなじみのCMから、郷ひろみとの共演で注目を集めた『ハミング消臭実感 抗菌バリアシリーズ』(花王株式会社)まで、実に幅広い商材・サービスのCMに出演。ときにはハイテンションでキレのあるダンスを披露したり、一方で落ち着いた自然体な姿で語りかけたりと、CMによって様々な表情を見せてくれている。

花王 ハミング 消臭実感 抗菌バリア『ハミングは抗菌バリア』篇 30秒 CM 草彅剛 郷ひろみ

 また、なかには香取慎吾と共に“ミノキ兄弟“というオリジナルキャラクターに扮した『スカルプDメディカルミノキ5』(アンファー株式会社)や、稲垣吾郎も加えた宝くじ『ロト&ナンバーズ』(みずほ銀行宝くじ部)のCMも。この上半期、草なぎのみならず稲垣も『ノンアルでワインの休日』、香取も『金麦〈ザ・ラガー〉』(共にサントリー)と続々と新CMに出演してきた印象だ。3人に対するCM出演のオファーが絶えないのはなぜだろうか。

思わず手を止めて見たくなる声の魅力

 多くの人にとって長年テレビで活躍してきた彼らの声は、深く記憶に刻まれているところ。先日オンエアされたレギュラー番組『7.2 新しい別の窓』(ABEMA、※以下『ななにー』)#52でも、ゲストで登場したものまねタレントのJPが香取の喋り方を真似して笑いを誘っていた。ものまねが成立するのは、それだけ話し方と声色に特徴があることはもちろん、多くの人が「あの人のそれだ」とピンとくるだけの認識が広まっていればこそ。

 また、JPからは稲垣と草なぎの声質が近いという意見も飛び出した。たしかに2人の声色は余分な力が入っておらず、透明感のある癒やし系という共通点がある。これまでのキャリアにおいて定期的にナレーションの仕事があったのも、きっとその聞き心地の良い声色からかもしれない。

 その声を聞けば誰なのかがすぐにわかること。たとえテレビ画面から視線を外していたとしても、その声でなにか楽しいことが繰り広げられているのがわかる。結果、手を止めて思わず見たくなってしまうというのが、彼らの持つ力と言えるのではないだろうか。たくさんの人に見てもらうことを目的としたCMにおいては、そんな彼らの惹きつける声の魅力が重宝されているのかもしれない。

関連記事