King & Prince、公式TikTok開設や「#ichiban」で賑わうSNS発信 メンバーの工夫と熱量がユーザーを魅了するポイントに

 このようにSNSごとに多彩な顔を見せる彼らだが、バリエーションの幅広さという意味では、リリースする楽曲にも共通するものを感じるのだ。シングルのみを見ても「シンデレラガール」や「koi-wazurai」のような王道のアイドルソングから、EDMのアプローチを取り入れた「Mazy Night」など、曲ごとにサウンドや歌詞のテーマが明確である。中でも、2021年5月にリリースされたシングル『Magic Touch / Beating Hearts』はメンバー個々のポテンシャルの高さが発揮されたという意味でも、特筆すべき一作だ。「Magic Touch」はワールドトレンドを意識したダウンビートと切れのあるヒップホップダンスで魅了するドープなナンバー。リリース当時、SNSではこの曲でKing & Princeのダンスのスキルに驚いたというコメントも見受けられた。「Beating Hearts」はブラックミュージックを色濃く感じさせるファンキーなダンスナンバーで、解放感あるサビにラップを絡ませるというディテールで魅せるスキルも粋だ。そして、この曲の中の〈Come on!next phase(next phase)〉というワンフレーズに象徴されるように、King & Princeはネクストフェーズへの挑戦をスタートさせている。

King & Prince「Magic Touch」YouTube Edit
King & Prince「Beating Hearts」YouTube Edit

メンバー個々の活躍とグループの現在地

 昨今では、メンバーそれぞれの活躍も目覚ましく、永瀬廉が2021年度前期放送の連続テレビ小説『おかえりモネ』(NHK総合)のメインキャストの1人を好演したことや、平野紫耀が橋本環奈とW主演を務めた映画『かぐや様は告らせたい』、続編となる『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ファイナル』の大ヒットなどが印象的だ。そして、髙橋海人、岸優太、神宮寺勇太も演技やバラエティで活躍し5人それぞれが個性を生かした活動を積極的に行っていることが、King & Princeというグループのパワーアップにも着実に繋がっていると思う。

 今回、TikTokでハッシュタグ「#ichiban」がバズを起こしたことをきっかけに興味を持ち、King & PrinceのSNSを覗くようになったという人も多いはず。彼らのアカウントは、メンバー自身が“King & PrinceのSNSを面白くしたい”といった熱量で臨んでいるのが伝わることも、ティアラ(ファン)のみならず、見る人を魅了する大きなポイントだ。こうしたSNSを通して得られる支持は、King & Princeをまた先のフェーズに向かわせることだろう。

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