THE BACK HORN、ダイナミックに鳴らした“自由を掴み取る意思” 『アントロギア』ツアーが予感させるネクストフェーズ
もう1曲、「希望を鳴らせ」(作詞:菅波栄純、作曲:山田将司)にも触れておきたい。力強さとしなやかさを持ち合わせたメロディ、〈俺はまだ生きてる 終わらない希望を鳴らせ〉という歌詞が融合したこの曲は、コロナ禍の最中における苦悩や葛藤、それを打ち破ろうとする姿勢が強く刻まれている。この楽曲がライブのクライマックスを生み出したことは、今回のツアーの大きな意義につながっていた。あまりにもきつく、苦しいなかで、それでも音楽を諦めることなく、現実に食らいつくように活動を続けてきたTHE BACK HORNにとって、「希望を鳴らせ」が新たなライブアンセムになったという事実は、本当に大きな意味を持っていると思う。
ライブ中のMCで松田と山田は、ツアーを回れている喜び、大変な状況のなかで会場に足を運んだオーディエンスへの感謝、そして、「力を合わせて最高の夜にしたい」「自分たちもライブから力をもらっている」ということを真っ直ぐに話していた。この2年間の軌跡、そのなかで得た表現を叩きつけながら、ファンとの絆をさらに強めるステージを展開した彼ら。我々は苦難の時期を抜け、ポジティブな軌道に乗りつつあるーーそんな手ごたえを感じさせてくれたことも、この日のライブの収穫だった。
『「KYO-MEIワンマンツアー」〜アンドロギア〜』のファイナルは、7月30日の石川公演。その後、9月24日に東京・日比谷野外音楽堂、10月1日に大阪・大阪城野外音楽堂にて『「KYO-MEIワンマンライブ」〜第四回夕焼け目撃者〜』の開催も決定。松田曰く、「東京の野音は何度もやらせてもらったけど、以前から東京と大阪の野音で同時にやりたいと思っていました」とのことだ。2023年は彼らにとって、結成25周年のアニバーサリーイヤー。さらに太くなった木の幹に瑞々しい花を咲かせながら、THE BACK HORNは次のフェーズに向かって進んでいく。この日のライブを観て、そのことをはっきりと確信した。
■ライブ情報
『「KYO-MEIワンマンライブ」~第4回夕焼け目撃者~』
9月24日(土)東京・日比谷野外音楽堂
OPEN/START:16:30/17:30
[お問合せ]HOT STUFF PROMOTION
[WEB]https://www.red-hot.ne.jp
[TEL]03-5720-9999(平日 12:00~18:00)
10月1日(土)大阪・大阪城野外音楽堂
OPEN/START:16:30/17:30
[お問合せ]清水音泉
[WEB]https://www.shimizuonsen.com/
[TEL]06-6357-3666(平日 12:00~17:00)
<TICKET>
・一般発売日:8月27日(土)10:00
チケット:¥6,000<全席指定>
※4歳以上チケット必要(3歳以下入場不可)
・-THE BACK HORN CLUB-銀河遊牧民 チケット先行予約
記念チケット:¥6,200<全席指定>
※記念チケットは会場での引き渡しとなります
※-THE BACK HORN CLUB-銀河遊牧民 チケット先行限定販売
・通常チケット:¥6,000<全席指定>
[受付期間]6月10日(金)21:00〜6月19日(日)23:59
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