柏木由紀プロデュース SPYでのWACKメンバーの“アイドル体験” AKB48「大声ダイヤモンド」カバー秘話も

 AKB48の柏木由紀のプロデュースで、WACKメンバーがまるでアイドルに……!? そう思ってしまうほど新鮮な驚きがあるのが、柏木とWACKメンバーによるユニット・SPYの「あなたを狙い撃ち♡」だ。SPYは、2021年にリリースされた柏木とWACKグループのコラボCD『柏木由紀なりのWACK』7作品に封入された、投票企画『VOTE!! WACK SELECT 7』の結果を受けて選抜されたメンバー7人と柏木による新グループ。メンバーは、ユイ・ガ・ドクソン(GANG PARADE)、月ノウサギ(GANG PARADE)、テラシマユウカ(GANG PARADE)、ハシヤスメ・アツコ(BiSH)、ヤママチミキ(GANG PARADE)、ユメノユア(GANG PARADE)、セントチヒロ・チッチ(BiSH)、そしてユキ・レイソレ(柏木由紀/AKB48)。WACKメンバーのSPYでのアイドル体験、そして柏木プロデューサーが今回意識した点について聞いた。(宗像明将)

アイドルとしての1カ月目という感覚で全部新鮮

――今日WACKのみなさんを見て、本当にアイドルみたいな格好になっているなというのが第一印象なんですけど、柏木さんにプロデュースされた感想はいかがでしょうか?

ユメノユア:柏木さんとこうやってグループとして活動させていただけることが、純粋にすごく嬉しくて、まさかWACKにいながらもAKB48さんと交わえる日があるなんてという感じで(笑)。お客さんに早くこの曲を聴いてもらって、反応を見てからじゃないと信じられないというか、今でも夢なのかと思うほど、まだフワフワしている感じです。

テラシマユウカ:デビュー6年にして本物のアイドルになったみたい、という感じなんです。このSPYができる前に、PARADISESとして一緒にMVを撮らせていただいたときもそうだったんですけど、本当に見せ方をAKB48さんから勉強させていただくことが多くて。実際に見ると、1秒たりともかわいくない瞬間がなくて勉強になりました。今後のGANG PARADEのために、持ち帰れるものがあればいいなと思っています。

ヤママチミキ:この衣装だったり、歌詞だったり、MVだったり、柏木さんの理想としているものがたくさん詰まっているなかで、その理想に少しでも近づけていたらいいなと強く思う日々ですね。せっかくやってくださっているものに対して、ちゃんと応えなきゃというのはあります。柏木さんのプロデュースのおかげで、アイドルらしさがちょっとでも出ていたらすごくありがたいなという気持ちでいっぱいです。

月ノウサギ: AKB48さんの色が強いなと思って、それはすごく新鮮ですね。SPYの活動も、単刀直入にめっちゃ楽しいです。見たことがない自分がずっと見られている感じがしていて。MV撮影のときに柏木さんを見て思ったんですけど、自然に溢れるアイドルのかわいさを自分はまだ全然できていないんだなと、悔しくなったところがあって。SPYの活動を通していろいろ学んでいきたいなと、初心に帰る気持ちです。

――そしてドクソンさんは、渡辺淳之介さんが1万票を入れたのでぶっちぎりの1位でしたね。

ユイ・ガ・ドクソン:せっかく入れていただいたので、私が柏木さんを命に代えて守りますし、SPYメンバーのことも、命を賭けて……。

――もうアイドル活動とは思えない話になっていますね……。

ユイ・ガ・ドクソン:そういう立場で頑張ろうと思っています。

――柏木さんにプロデュースされてみていかがですか?

ユイ・ガ・ドクソン:「なんかもうすみません」という感じです。いちいちドキドキしますね。こういう機会じゃないとレースの衣装も着れないので。機会をいただけたのがすごくありがたくて。楽しい、嬉しい、恥ずかしい、ソワソワ、楽しいです。

――BiSH勢の皆さんは、『紅白』に出たと思ったら、今度はSPYもやっているし、大忙しですね。

セントチヒロ・チッチ:WACKって、自由度が高いし、個性がいかせる場所なので、逆にそれに麻痺しているかもと思っていて。SPYは、アイドルというものにすごく由紀さんがこだわって作っているので、「アイドルだからこそできることがまだたくさんあったんだな」ということを思い出させてもらえるんです。振り切るほうに固定概念が偏っちゃっているから、それをもっと柔らかくアイドルの方向に引き寄せてもらっている感じがしていて、逆に新鮮で面白いなと。だから、それぞれのグループというものを一回置いて、平等に8人で一緒にSPYを楽しんでやっていけたらいいなと思います。

ハシヤスメ・アツコ:BiSHは2015年から始めて、今7年ぐらいやらせていただいてるんですけど、SPYでやっていることは、本当にグループではやってこなかったようなことで。例えば、ポーズひとつでも、ハートを作ったり。完全にド新人としてやらせてもらっている感覚です。アイドルとしての1年生というか、1カ月目という感覚で、全部が全部新鮮ですし。柏木さんの発言一つひとつも、アイドルの先輩としての金言がいっぱい降ってきて。いろいろ学びたいという気持ちが、今このグループにいてすごく強いですね。

――柏木さんから各メンバーに対して、プロデュースの方向性みたいなものは決まっているんですか?

ユキ・レイソレ:正直みなさんに言うことはないです。だから、曲の狙いとかも、割と取材の中で話していて。例えばAKB48だったら、みんなを集めて後輩に一つずつ説明するんです。でもみなさん、アーティストとして活動されている方たちで、プロデュースしているからと言って、説明するのもちょっとおこがましいなと思って。しかも、本当に何も言わずに、きっちり仕事としてやり遂げてくださったので。そこにちょっと甘えて、あまり説明はせずに来ちゃいましたね。

――柏木さん、メンバーとはしゃべっていますか?

ユキ・レイソレ:(メンバーに)しゃべってますよね(笑)?

――みんな、やや微妙な反応ですけど……。

ユキ・レイソレ:私は、去年からみなさんと活動を始めて、しゃべらなきゃとか、質問しなきゃというのが、去年はまだあったんですけど、特にこの7人とは何回か会っているので、けっこう素になれたというか、無理せずできたんです。私の中では、これが距離が縮まっている証拠で、無駄にしゃべったりせず、落ち着くようになりました。

――安心しました。SPYとして、『週刊ヤングジャンプ』No.17特大号のグラビアも飾りましたね。初期AKB48みたいな雰囲気もあって驚きました。

ユキ・レイソレ:「いいのかな?」と思いました(笑)。私がいろいろ決めていいと言われて、本当に爽やかな、AKB48だったら研究生の子がやっているようなグラビアにしました。キャミとか白Tシャツとか、私も最近やっていないグラビアをやりたくて。みなさんが、それにめちゃくちゃハマっていたんです。

セントチヒロ・チッチ:一肌脱いでやらせていただきました(笑)。BiSHは絶対グラビアをやらないので。露出をまずしないから、「だ、大丈夫かな?」と思いながら。

ハシヤスメ・アツコ:膝上のスカートは普段履かないので。なんかスースーするなと。絶対領域のニーハイを履かせていただいたりとか、もう全部が全部新鮮でしたね。

セントチヒロ・チッチ:楽しかったね。

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