RAISE A SUILEN 紡木吏佐&夏芽、Fear, and Loathing in Las Vegasから得た新たな武器 『バンドリ!』の枠を超えた挑戦

 次世代ガールズバンドプロジェクト『BanG Dream!(バンドリ!)』に登場する第3のリアルバンド・RAISE A SUILEN(以下、RAS)が、最新シングル『CORUSCATE -DNA-』をリリース。同作には、アプリゲーム『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』に登場したRASのバンドストーリー2章のテーマ曲「CORUSCATE -DNA-」や、Fear, and Loathing in Las Vegas(以下、ベガス)が提供した「Repaint」などが収録されている。

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 本シングルリリースに先駆けて、ベガスとの対バンライブ『RAISE A SUILEN SPECIAL LIVE「Repaint」』を開催し、『バンドリ!』プロジェクト以外のアーティストと本格的なコラボレーションを果たしたRAS。ベガスとの邂逅によって、バンドとしてまた一つ次のステージへと進んだとも言えるだろう。リアルサウンドでは、夏芽(マスキング役/Dr)と紡木吏佐(チュチュ役/DJ)にインタビュー。本シングルやライブの制作エピソードを振り返りつつ、RASが新たに手にした強力な武器について語ってもらった(編集部)。【最終ページに読者プレゼントあり】

腕や足をもう一本増やしたほうがいいんじゃないかってぐらい大変でした(夏芽)

『Repaint』アニメーションMV(フルサイズver.) RAISE A SUILEN×Fear, and Loathing in Las Vegas【アーティストタイアップ楽曲】

ーーRAISE A SUILENの2022年は、2月7日のライブ『RAISE A SUILEN SPECIAL LIVE「Repaint」』(以下、『Repaint』)から始まりました。Fear, and Loathing in Las Vegasとの対バンということもあり、相当気合いを入れて臨んだんじゃないかというのが伝わる熱演ぶりでした。

夏芽:かなり気合いが入っていたよね?

紡木吏佐(以下、紡木):そうですね。『バンドリ!』コンテンツ以外のバンドさんとご一緒にライブをするのは、フェス以外では初めてだったので、気持ちがすごくファイヤーしてました(笑)。

夏芽:ベガスさんもそんな感じでしたか?

ーーもちろん余裕も感じられたんですけど、普段とは異なる客層を前にした攻めの姿勢も伝わりました。

紡木:ステージ袖から観てましたものね。

夏芽:客席で観るのも迫力がすごいんですけど、袖からだと近いから余計にすごかったよね。でも、その勢いに負けたくないと言ったらあれですけど、私たちも昨年のツアーからの流れもあって、「RASの勢いはこうだ!」って感じで1曲目からできたかなと思います。セットリストも攻め攻めでしたし。

紡木:ベガスさんが相手なので、今持っているRASの強い曲をドン! みたいな感じでぶつけて。1曲目はなんでしたっけ?

夏芽:1曲目が「SOUL SOLDIER」で、続いて「OUTSIDER RODEO」かな。

紡木:2曲目が「OUTSIDER RODEO」! それは攻めてますね(笑)。

夏芽:みんなでセットリスト会議をしているとき、2曲目にまさかの「OUTSIDER RODEO」と私が言い出したんですけど、余計なこと言ったと思った(笑)。

紡木:自分で自分の首を絞めてるじゃないですか(笑)。

夏芽:でも、2曲目にこれがきたら結構テンションが上がるじゃない?

紡木:確かに!

ーー実際、1曲目からRaychellさん(Ba&Vo/レイヤ役)含めてテンションや熱量が普段のライブとは異なりましたし。

紡木:えげつない勢いで会場を盛り上げてくださったベガスさんを直前まで袖から観ていたので、フラッとステージに出ていったらすぐに飲み込まれてしまいますし。あと、これは個人的な話なんですけど、ライブの直前にあった舞台で腰を痛めてしまって(苦笑)。そのあと初のライブでしたし、RASのファンだけじゃなくてベガスさんのファンの方もたくさんいると思うので、「あのRAISE A SUILENのDJ、全然動いてねえじゃん?」みたいに言われて足を引っ張るのはすごく嫌だなと。いつも以上に力が入っていました。

夏芽:なるほどね。でも、普通DJってそんなに動かないから、その時点であなたは強いわ(笑)。

紡木:私は強かったんだ(笑)!

夏芽:私はベガスさんのカバー(「Just Awake」)と、楽曲提供していただいた「Repaint」が本当に手数足数が多くて、腕や足をもう一本増やしたほうがいいんじゃないかってぐらい大変でしたね。

紡木:「Repaint」をいただいたときに「こんなの叩けないよ!」って最初は言ってましたよね。でも、完璧に叩いているので「めっちゃプロだな!」と思いましたよ。

夏芽: BPMも200を超えていて、さらにラップの裏でずっとドラムソロみたいなフィルを入れていて。そういう意味では、自分への挑戦的な意味もありました。

ーープレイヤーとしても相当な刺激を貰ったんじゃないですか?

夏芽:めちゃくちゃ貰いました。過去にライブを観に行ったことがあるんですけど、そのときから「ドラムのTomonoriさん、どんなプレイをしているんだろう?」と気になっていて。でも、ステージ後方に位置しているから、細かい動きは客席から見えないじゃないですか。そこを絶対に確認したいと思って、リハのときからガン見していました(笑)。足技で細かいフレーズをたくさん組み込んでいて、ハンパなくすごかったですよ。ライブが終わったあと、ようやくTomonoriさんとドラムの話をする時間ができたので、「どんな筋トレをしているのか?」とかいろいろ伺いました。

紡木:ガチだ(笑)。私は固定観念を持っちゃダメなんだなと、改めて思いました。ベガスさんのライブを拝見したときに、皆さん立ち位置が決まっていないくらい、常に走り回っていることが衝撃的で。DJってブースから離れることがなかなかできないんですけど、ステージをいっぱい散歩したいなと思うようになりました(笑)。それぐらい自由に音楽をやられていて、楽しかった以上に勉強にもなりましたし、私たちもそういう奇想天外なことがもっとできたらいいなと実感しましたね。

夏芽:チュチュはDJだけじゃなくてラップもあるから、ラップオンリーのときは前のお立ち台で踊ったらいいじゃん(笑)。

紡木:全然ありですよね。今後もライブがたくさん控えているので、できたらそういうことも取り込んでいけたらと思います。

ーーあと、RASとしての個性に関しても、ああいう百戦錬磨のロックバンドと共演することでより浮き彫りになったと思っていて。強さのみならず、しなやかさも随所から伝わってきたことが印象的でした。

2人:お〜。

夏芽:例えばどういったところに感じましたか?

紡木:聞きたい!

ーー演奏中のちょっとしたフレーズや皆さんの動きも伝わるんですが、良い意味でちょっと肩の力加減が抜けているといいますか、そこがしなやかさや優しさにもつながっていて、強さとのバランス感に長けていると感じたんです。

紡木:うれしいです、こういうご意見を聞けるのは。

夏芽:自分たちでもなかなか気づけないことなので、ありがたいです。

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