“元祖ガールクラッシュ”2NE1の『コーチェラ』再集結が与えた感動 4人がK-POPシーンに生み出した可能性

 アメリカで行われた『Coachella Valley Music and Arts Festival(以下コーチェラ)』のひとつのステージが、世界中のK-POPファンを沸かせることになった。

 そのステージは、4月16日(現地時間)の「88rising's HEAD IN THE CLOUDS FOREVER”」。88risingは、アメリカを拠点とした、アジアにルーツを持つアーティストの集団で、今回のステージには宇多田ヒカルも出演し、話題となった。

 そんな中で同ステージの出演アーティストとして、韓国のガールズグループ 2NE1のメンバーとして活躍したCLの名前が挙がっていた。CLは舞台に上がると、「SPICY」「Chuck」「Hello Bitches」といった代表曲を披露。ステージが終わるかと思ったその時、スクリーンに4人のシルエットが映し出された。

CL + Coachella 2NE1 [Chapter 1]

 照明がつくと、そこには、まさに伝説のK-POPグループである2NE1の4人が再集結していた。そのステージは圧巻だった。多くのK-POPファンにとってサプライジングな内容になっただろう。驚きと、感動とで、一瞬に感じた数分間だった。

 2NE1は、2009年にYGエンターテインメントからデビューしたグループ。K-POP黄金期とも言われていたこの頃、少女時代やKARA、T-ARAなど、女性グループだけでも多くのレジェンドアイドルが活躍していた。

 そんな中、2NE1は女性版BIGBANGというイメージのもと、BIGBANGとのコラボ曲「Lollipop」に続き、シングル『FIRE』で正式デビュー。以降、怒涛の勢いでファンを獲得し、一気にトップスターへと上り詰めた。当時の女性アイドルは色々なコンセプトで活動していたものの、ここまで尖ったグループは珍しかった。レゲエやヒップホップ調の曲、レベルの高いパフォーマンス、ファッション性。そのすべてが新しく、魅力的だった。例えば、「HATE YOU」の歌詞では別れた相手の悪いところだけを言う。よくある恋愛ソングともかけ離れていた。

2NE1 - HATE YOU M/V

 しかし、彼女たちは人気の最中に解散を迎えた。2016年、グループ結成から7年のことだった。K-POPアイドルたちには、言わずと知れた“7年目のジンクス”がある。一般的に7年間の契約を結ぶ事務所が多いため、必然的に再契約が行われなければ解散してしまうというわけだ。2NE1のメンバーは、グループとしての再契約を結ばなかった。2016年前半にミンジが脱退し、その後CL・ボム・ダラの3人で活動していくと思われたが、同年に解散となってしまった。

 惜しまれながら解散した2NE1だったが、当時と変わらず、今でも彼女たちのファンであるという人はたくさんいる。それだけでなく、伝説のガールズグループとしてK-POP史に名を残す彼女たちのことを知っている若い世代も多いはずだ。広く愛される2NE1の復活は、誰もが待ち望んでいたことだろう。

関連記事