乃木坂46 山下美月、NHK朝ドラ『舞いあがれ!』出演の快挙 “二面性”を持つ実力派女優へ

 乃木坂46の山下美月が、2022年後期のNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』に出演することが発表された。「乃木坂46」と「朝ドラ」を長年観続けてきた/取材してきた筆者が、山下の朝ドラ出演は快挙であると断言したい。

 それは現役の女性アイドルにして朝ドラ出演を果たした数少ない例であるからだ。前期朝ドラの『カムカムエヴリバディ』でヒロインの一人・大月ひなたを演じた川栄李奈を筆頭に、深川麻衣(『まんぷく』)、大島優子(『スカーレット』)、島崎遥香(『ひよっこ』)、渡辺麻友(『なつぞら』)、松井玲奈(『まんぷく』『エール』)など、重要なポジションで物語を彩ってきたいわゆる“元アイドル”は多くいるが、そのほとんどがAKB48グループ、乃木坂46を卒業後のステップの中で手に入れた朝ドラ出演だった。近年、現役アイドルにして朝ドラ出演を果たしたのは、ももいろクローバーZの百田夏菜子(『べっぴんさん』)のみ。とはいえ、その放送からは6年近くが経っており、AKB48グループ、坂道グループから現役で朝ドラに出演するのは初ということを考えると異例の大抜擢と言えるだろう。

 山下が演じるのはヒロイン・岩倉舞(福原遥)の同級生で親友役の望月久留美。いわゆる「幼なじみ」枠である。先述したアイドル出身からは百田夏菜子や大島優子、近作の朝ドラであれば『おかえりモネ』のスーちゃんこと野村明日美(恒松祐里)に限りなく近い立場にある(特殊な構成の『カムカム』は除く)。今回の発表は今年2月の「ヒロインの家族」に続くキャスト発表であり、朝ドラの場合そのアナウンスが早ければ早いほど役柄の重要度は増す。発表に際し、初出しになった山下の撮り下ろしの宣材写真を見て、「卒業」の2文字が浮かんだファンのツイートを多く見たが、(これまでに前例がないこともあるが)乃木坂46の制服を着た宣材写真ではほか出演者と並んだ場合にミスマッチであること、そしてそれほどの大役であることを考えての配慮であると筆者は捉えている。

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