Jr.EXILE、パフォーマンスの魅力を徹底紹介 高いスキルと熱量でステージ彩る個性豊かな4グループ
GENERATIONS、THE RAMPAGE、FANTASTICS、BALLISTIK BOYZ ーーEXILEを観て育ち、EXILEに憧れてアーティストを志した次世代によるグループとして、Jr.EXILEと称される4組の人気が現在、急拡大している。
主な要因としては各グループのメディア露出の増加と、個々の俳優活動・タレント活動による功績が大きい。最近では“EXILEの音ゲー”としてSNS上で話題となったリズムゲームアプリ「EXtreme LIVES」なども好評を得ており、各グループを知るための入口はますます多様化しつつある。
そんな今だからこそ、本稿では4組の音楽グループとしての道のりを改めて辿り、その特色と魅力についてまとめておきたい。
観る者の視線を釘づけにするGENERATIONS
GENERATIONS from EXILE TRIBEは、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEの後輩として2012年11月にデビューした7人グループ。4組の中では抜きん出てキャリアが長く、今年でデビュー10周年を迎える。
彼らの楽曲にはデビュー当時のトレンドを押さえたパワフルかつエモーショナルなEDMが多い一方で、EXILEの色味を踏襲したJ-POPも人気を博しており、前者では「AGEHA」、後者では「Love You More」が代表曲として知られている。
それ以外にもロックやヒップホップなどリリースごとに楽曲の幅を広げ、グループとしての表現スタイルを追求してきた彼らは、近年では楽曲制作に携わることも増えてきている。特に昨年に発売された最新アルバム『Up & Down』は、DJ/トラックメイカーとしても活動するパフォーマー・白濱亜嵐作曲のトラックが大幅に増加していた。
また、近年ではグループ・個人それぞれのテレビタレントとしての需要も急増しつつあるGENERATIONSだが、その真髄はやはりパフォーマーとしての確たるスキルとステージングにある。数原龍友のクリアで抜けの良い高音と片寄涼太の甘く儚げに響く低音で織り成されるツインボーカルは、多様なジャンルをカバーしつつも常に楽曲をポップな色味に染め上げる。中務裕太と佐野玲於が振り付けの大半を担うダンスにおいてもそれは同様であり、楽曲の情感を鮮明かつキャッチーに表現。なおかつ、観る人の視線を一点集中させるような整然とした統一感で魅せるパフォーマンスが多い。
GENERATIONSには「少年」という楽曲があるのだが、彼らのライブを観ていると、その「少年」という言葉がしばしば浮かんでくる。過去のドームツアーにおける映像と人員を駆使した壮大かつピースフルな演出や、子供から大人まで楽しめるアトラクションのような展開。そして彼らの表情豊かなパフォーマンスを観ていると、そのステージが「少年が抱いた広大で無謀な夢の具現化」のように感じられるのだ。そうしたポップグループとしての強度こそが、GENERATIONSの魅力である。
大所帯の迫力満点なTHE RAMPAGE
THE RAMPAGE from EXILE TRIBEは2017年1月にデビューしたボーカル3人、パフォーマー13人で構成された16人グループだ。
大きな特長は、やはりその大所帯から繰り出される熱いパフォーマンスである。当初からヒップホップテイストの楽曲を基盤としており、ラテンビートを用いた「LA FIESTA」などトレンドを取り入れつつメロディアスに展開する楽曲や「SWAG & PRIDE」などの力強いロックナンバーにも定評がある。また、今年発売されたばかりの最新アルバム『RAY OF LIGHT』では80'sのグルーヴを取り入れた表題曲や、ポップなR&Bバラード「Sleepless Lonely Night」など、スタイリッシュな楽曲が増えつつある。
3人のボーカルに関しては、2月に公開された「THE FIRST TAKE」でのパフォーマンスが記憶に新しい。硬質な低音ボイスと繋ぎの滑らかなラップで音世界を創り上げる川村壱馬。最もレンジが広くパワフルで、昨今では歌唱力を活かしてミュージカルにも挑戦しているRIKU。その2人のどちらとも異なり、優しい声色と煌めくような高音の響きで存在感を放つ吉野北人。見事に三者三様を体現したスタイルは年々進化しており、変遷する音楽性にも難なく対応している。また、『REBOOT』のリード曲「SILVER RAIN」のように、難度の高いダンスに加わりながらの歌唱もこなす。
そこへ13人が加わったTHE RAMPAGEのパフォーマンスの洗練性と迫力は、後輩グループ・BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBEの日髙竜太からも「鬼の集団(※1)」と形容されるほど。その気迫の源は、フォーメーションを複雑に変化させつつ要所でしっかりと動きを揃えた群舞にあり、さらに言えばそれを実現させる個々の技術の研鑽にある。一糸乱れぬダンスの完成度は『CDTVライブ!ライブ!』(TBS系)の“踊ってみた”企画に出演した際にも高く評価され、後日放送された投票企画『ダンス好きの学生たちがすごいと思った“踊ってみた”』では THE RAMPAGEパフォーマーによる「怪物」が一位に選ばれていた(※2)。昨年は初の単独ドーム公演も成功させ、その実力と表現力はますます向上の一途を辿っている。