AKB48、次なる指原莉乃となる逸材は? 大盛真歩、山内瑞葵……新バラエティクイーンへの期待
茂木忍、山内瑞葵のバラエティ進出にも期待
これからいろんなトーク番組に出てほしいメンバーとして名前を挙げたいのが茂木忍だ。彼女の武器はアグレッシブな喋り。YouTube『ゆうなぁもぎおんチャンネル』ではそのトーク力を存分に堪能できる。
特にうまさを感じたのが2月12日配信回。2021年最大の失敗について、岡田奈々が「1日だけ風呂に入らずに仕事をした」と振り返れば、茂木は「じゃあ私の人生、大失敗」と見事な切り返しを披露した。風呂嫌いのような雰囲気も相まって爆笑をあつめた。2020年8月25日配信の茂木へのドッキリ企画では、彼女のノリの良さ、そして「笑える」という意味での口の悪さが露呈。そのあけすけのなさが魅力的だった。2011年お披露目のベテランメンバーではあるが、ことバラエティ力に関しては今もっとも脂が乗っているのではないか。指原路線でブレイクできる可能性を秘めている。
トークの運びに定評があるのは山内瑞葵だ。バラエティ番組の進行役として、これから重宝される存在になってもおかしくない。
ラジオ番組『柱NIGHT! with AKB48』(bayfm)では「ラッキーずっきーラジオ3年生」という月イチコーナーを担当しており、毎回エピソードトークなどを分かりやすく伝えてくれるほか、『AKB48、最近聞いた?』の3月18日のライブ配信でも、MC・ひろゆき(西村博之)の問いかけに対して的確に答える様子が印象深かった。愛嬌の良さもあることから、山内がいれば番組は明るくなる、とてもバラエティ向きなメンバーである。
過去のAKB48番組のあり方と決別できるか
ただ、指原、大家、峯岸、宮崎美穂、島田晴香などがバラエティ班を形成していた時代は、グループ自体がまだまだ駆け出しだったこともあって、自虐を含めて“体当たり性”が求められていた節がある。
そういったなかで指原らは結果を残してタレントとして成功したのだが、現在のAKB48は「根も葉もRumor」(2021年)、「元カレです」(2022年)のシングル曲のテイストから見ても、アーティスト性を重視する流れが感じられ、バラエティ番組へ出演するにしても、かつてと似たような企画内容は今のグループカラーと合わないような気がする。
つまり、アイドルバラエティの定番である当たり障りのないお題トークやゲーム企画ではなく、楽曲、パフォーマンスに焦点をあてた内容の方が、現在のAKB48の番組としてはふさわしいのではないだろうか。その点では楽曲ありきで進行している『AKB48、最近聞いた?』は、方向性としては良いと思える。
また『選抜総選挙』が開催されていたころは、そこにランクインするためにどうしても個を強調させる必要があった。しかしシステムが変化した現在は、グループのトータリティの方が重要である。その点でもAKB48の全体像がきっちり伝わる番組や企画の方が、今後のグループにとってもプラスに作用するのではないか。そして、その結果としてメンバーの素顔が魅力的に映ったり、笑えたりするのが理想的だ。
『AKB48 サヨナラ毛利さん』は、かつてのAKB48の番組の作り方とは決別して新しいものを追求すると銘打っている。その番組内容に期待したい。