荻原梓のチャート一刀両断!

NMB48、大差でシングルチャート首位獲得 ダンスナンバーから新たなライブアンセムまで、豊かな音楽性が魅力に

参照:https://www.oricon.co.jp/rank/js/w/2022-03-07/

 3月7日付のオリコン週間シングルチャートによると、NMB48『恋と愛のその間には』が152,131枚を売り上げ1位を獲得。続いてpredia『DRESS』が16,275枚で2位、BiS『DA DA DA DANCE SONG』が15,365枚で3位となり、NMB48が2位以下に大差をつける週となった。

 『恋と愛のその間には』はNMB48の通算26作目のシングル。前作『シダレヤナギ』以来約8カ月ぶりとなるリリースで、今年初のシングルである。表題曲は強力なビートと、哀愁あるメロディが絡み合う印象的なダンスナンバー。歌謡曲的な雰囲気を持ちながらも、激しいギターや華麗なキーボードワークが光る1曲だ。歌詞に目を通すと、〈君と僕のその間には 見えない川が流れているよ〉といったように、君との間に距離感を感じている心情が歌われている。〈遠くで眺めてるだけでしあわせだ〉〈君の心の本当の気持ち 僕に教えて欲しい〉といった、君と僕のまだ縮まらない関係性を歌い、これから何かが起きそうな怪しげなムードが魅力だ。作曲は大沢圭一とNONAGEの共作で、編曲は大沢圭一。

【MV】恋と愛のその間には / NMB48

 一方で、通常盤Type-Aのカップリング曲「ジャンジャン」は、軽快なユーロビートの1曲。全編に渡って鳴らされる今にも踊り出したくなるような90年代的シンセサイザーのフレーズが楽しい。特にラストサビの中盤から登場するギターソロが、アウトロでキーボードソロへとバトンタッチする場面の音楽的高揚感は見事と言わざるを得ない。作曲、編曲はともに田中明仁。

 また、通常盤Type-Bのカップリング曲「ホンマにサンキュー」は、70年代の筒美京平作品を彷彿とさせるディスコ歌謡。どことなくレトロな雰囲気を持ったサウンドに、〈最後に言うとくわ〉〈ずっと好きやったから〉といった関西弁の言い回しや、〈ノリツッコミちょっとして〉〈ああオチが見つからへん〉のようなお笑い用語を取り入れた歌詞が乗るNMB48らしい作品だ。作曲、編曲を担当したのはAKB48「ギンガムチェック」の作編曲や、「心のプラカード」の作曲でも知られる板垣祐介。

関連記事