香取慎吾との楽しい想像が膨らむ、渡辺直美とのMC特番第2弾を観て 次回はメタバースで収録?

 香取慎吾が渡辺直美と共にMCを務める『ニッポンのレジェンド発掘SP さいしょの人はスゴかった!!』(読売テレビ・日本テレビ系)の第2弾が、2月27日にオンエアされた。

 昨年2月14日に第1弾が放送された同番組。いまや世の中の当たり前となっている様々な技術や商品に注目し、それらをはじめて成し遂げた“さいしょの人”からレガシーを学んでいく。

 今回もQRコード、自動炊飯器、アニメ効果音、料理レシピ……など、“あれもこれも日本人によって生み出されたものだったのか!”という驚き。そして、知られざる開発秘話に心を打たれた。「多くの人の役に立ちたい」「誰も成し遂げていないことを実現したい」、そんな不屈の精神に触れることで、「自分も世界をより良くするため、何かできるのではないか」という勇気をもらえる番組だ。

 モノやサービスが溢れる現代においても、まだまだ「もっとこうだったらいいのに」という願いは尽きない。そして、その声に応えるように、日々新しい技術が研究されている。今回、特に印象的だったのはMCの渡辺がニューヨークからのリモート参加だったことだ。

 タイムラグを感じさせないスムーズなやりとりは、まるで第1弾で実際に香取の隣にいたときと変わらないほど。進行役として参加したパンサーの向井慧と同じように、香取と渡辺の会話も弾む。昨今パンデミックの影響で、出演者が自宅からリモートで番組収録に参加するという形も珍しくなくなったが、今後もさらに場所を選ばないエンタメが“当たり前”になっていく予感がした。

 また、その最たる例として紹介されたのが、香取が取材した“ボディシェアリング(体験共有)”の開発風景。香取が足を運んだのは、“未来のノーベル賞候補”とも呼び声の高いNEXTレジェンド・玉城絵美氏のもとだった。

 “ボディシェアリング”とは、仮想空間における動きや感覚を共有する新しい技術。その研究を進めるオフィスに到着するやいなや、香取は「あやしい!」と目を丸くする。聴けば、目の前で鍵盤を奏でている男性は、自分の意思ではなく操作されて手を動かしているのだという。

 香取も早速、腕に専用の機械を装着。すると、玉城氏のロボット操作により、香取の手がぎゅっと握られる様子が映し出される。「どうしたらいいのか、初めてのこと過ぎて!」「操られたよ、完全に!」と最初は困惑気味の表情を浮かべた香取。だが、その戸惑いはすぐにキラキラと好奇心溢れる眼差しに変わる。

 VR映像とリンクさせ、手のひらに鳥を止まらせたり、カヌーに乗って漕いでみたりと、次々に新しい体験を味わっていく。腕をまっすぐに伸ばさないと仮想の鳥に噛まれてしまい痛みを感じること。カヌーのパドルからリアルに水の重さが伝わってくること。

 振り返ってみれば、香取はこうした感覚的な部分を伝えるのがとても上手かった。世界初の自動炊飯器で炊いたご飯を食べると、すぐさま「うまい!」とリアクション。そのあと「懐かしい感じがする。子どものころに食べたような」とコメント。そのスピード感、言葉のチョイス、浮かんでくる情景……その一つひとつの言動が直感的で、何よりわかりやすく共感しやすい。

 美味しいものを食べたとき、新しい風景を見たとき、それまで知らなかったパラスポーツの面白さに触れたとき……私たちはすでに香取を通じて多くの“体験の共有”を届けてもらってきたような気がする。

 玉城氏は「2029年には、SNSでホームランを打つ感覚もシェアできるようになる」と見据えていた。今までも、より近い視点でワクワクやドキドキを共有してくれた香取が、それだけの技術が進化したときにどのようなレポートをしてくれるのだろうかと、胸が高鳴る。

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