EXILE、新たな歴史を刻むアリーナツアー『RED PHOENIX』開幕 継承と進化を見せた“NEW EXILE”のエンタテインメント

 約2年ぶりとなるEXILEの単独全国ツアー『EXILE 20th ANNIVERSARY EXILE LIVE TOUR 2021 “RED PHOENIX”』の初日公演が、2月26日にサンドーム福井にて開催。今年元日に発売された最新アルバム『PHOENIX』収録曲を含めた25曲を超えるセットリストにより、新体制となった“NEW EXILE”のライブエンタテインメントの本格始動が示されるステージとなった。

 今回、EXILEがアリーナツアーを選んだことには、深い意味が込められていた。EXILEとしては13年ぶりのアリーナツアー開催であるとともに、コロナ禍で失われてしまったファンとの時間と取り戻すという意味で、ツアータイトルに“2021”の文字をあえて残す形となっている。

 現在の彼らを象徴する楽曲でもある「RED PHOENIX」からライブは始まった。センターステージの高台から響き渡るEXILE SHOKICHIのドラムとEXILE NESMITHのギター、DJ卓に立つDJ ALAN(白濱亜嵐)という、MVさながらのセットでメンバーが登場すると、観客はフラッグや拍手で熱狂を返した。炎がステージを囲む中、羽があしらわれた衣装を身に纏って熱く激しいパフォーマンスが展開され、モニターに映し出されたEXILE TAKAHIROの姿には燃える両翼が重ねられていた。LDHの新たなエンタテインメントとなった配信ライブ『LIVE×ONLINE』や、『EXILE TRIBE LIVE TOUR 2021 “RISING SUN TO THE WORLD”』など、少しずつ着実に積み重ねてきたこの2年間を想起させつつも、さらにアップデートされた演出により、前進し続けるEXILEの意志が表現された一曲だった。

 当日の取材にて、EXILE AKIRA、TAKAHIRO 、SHOKICHIの3人は初日公演についての意気込みをこう語っていた。

「緊急事態宣言が発出され、京セラドーム大阪のライブが中止となったのが2020年の2月26日。狙ったわけではないのですが、ちょうど2年後の今日、2月26日に走り出せるということを感慨深く思います。降雪による交通の影響に関してはファンの皆さんも心配されたかと思いますが、福井県のボランティア団体の方をはじめ、サンドーム周辺の地域の方々が総出で雪かきをして下さったと伺いました。そのようなご支援をいただきながら僕たちEXILEが今、こうしてライブツアーを開催できるということに身が引き締まり、皆さんのご期待に応えられるよう、NEW EXILEのエンタテインメントを精一杯届けたいという想いでいっぱいです」(AKIRA)

「この2年の間にATSUSHIさんの勇退もあり、EXILEとしては成長しなければならないターニングポイントが訪れました。音楽を直接届けられる喜びを感じながら一公演ずつ大切に、一人ひとりに想いを届ける気持ちで歌を歌っていきたいです」(TAKAHIRO)

「コロナ禍以降、EXILEでの単独ライブを何度も計画してきたのですが、延期・中止を繰り返して過ごしてきました。正直挫けそうになった時もありましたが、ファンの皆さんの応援があったり、メンバー同士で支え合ったり、LDH全体で鼓舞し合ってこの2年間を繋ぎ合わせてきました。ここ福井で、EXILEの単独ツアーをスタートできることに感動しています。EXILEの底力や気合いを届けられるように全力で頑張りたいと思っております」(SHOKICHI)

 また、取材では昨年末の頭部打撲の治療に専念するため、惜しくもツアー不参加となったパフォーマー・小林直己のことも語られた。

「ライブの途中に直己さんからのメッセージというか、14人全員でEXILEの思いを届けることを示すシーンも作ってありますので、ぜひ注目していただきたいと思います」(SHOKICHI)

「リハーサルでも外から演出を見て、直己の視点でアドバイスをくれたりしていたので、14人一丸となってこのエンタテインメントを作ってきたという思いがあります。僕らが代弁する形にはなりますが、ぜひお越しいただいて、直己の魂を感じてもらえたら嬉しいなと思います」(AKIRA)

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