Kis-My-Ft2メンバー分析 第1回:北山宏光、マルチに活躍する向上心の持ち主 挑み続ける姿勢を崩さない最年長

 2021年は、ドラマ出演という演技のフィールドで躍進を見せた。『でっけぇ風呂場で待ってます』(日本テレビ系)、『ただ離婚してないだけ』(テレビ東京系)、『正義の天秤』(NHK総合)と、シットコムからサスペンスまで、すべてで異なる表情を見せた。役柄によってまとう空気に年齢相応の渋みや哀愁が漂う北山の芝居。年齢という縦の幅、ジャンルという横の幅、いずれにも守備範囲が広い彼の芝居には、器用さはもとよりその感受性の高さが大いに反映されている。

 今年も、すでに『卒業タイムリミット』(NHK総合)、『星新一の不思議な不思議な短編ドラマ』(NHK BSプレミアム)への出演が発表されているが、くわえて9月上演予定の堂本光一主演舞台『Endless SHOCK -Eternal-』の博多座公演にライバル役として出演することも決定した。

 2019年、主演映画『トラさん〜僕が猫になったワケ〜』の宣伝を兼ねてKinKi Kidsの冠番組に出演した際には、終始「南山」と呼ばれ、かつて北山が『SHOCK』に出演したことも「全然覚えてない」と一蹴されるなど、おなじみのKinKi Kidsの洗礼を受けた(『SHOCK』については、光一が演出を手がける以前のシリーズだったため、記憶に浅かったようだ)。しかし、今回の起用について、光一によれば「たとえば北山ってどうだろうね」と、かねてより北山の名前が挙がっていたという(※1)。制作発表にて突然、その事実を聞かされた北山が驚く場面も。理由については「なんとなく、雰囲気で」と多くは語らなかった光一だが、自身のライフワークであり、敬愛するジャニー喜多川の名を残した大切な作品の配役を、なんとなく決めるはずがない。「(同作に欠かせないライバル役を)できる人って、どの子がいるかな」と話し合ったという言葉に、見ている人は見ているのだと感じる。

 何事も動かなければ始まらないし、待っているだけではチャンスは来ない。自身の芸能人生のはじまり同様、常に能動的に、あらゆる準備を怠らなかったからこそ、今の北山宏光がある。

※1:https://dogatch.jp/news/cx/fujitvview_111740/detail/

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