新たなスター誕生に期待のオーディション、2022年のポイントは? 『iCON Z』『Nizi Project』『WACK合同』などに注目

 近年、サバイバルオーディション番組が世界中で熱狂を生んでいる。2021年は、人気シリーズの『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』、SKY-HIが1億円以上を投じて開催した『THE FIRST』、日中韓合同プロジェクトの『Girls Planet 999:少女祭典』など大規模なオーディションがいくつも開催され、大きな話題となった。そして2022年も、注目のオーディションがすでに始まりつつある。

『iCON Z ~Dreams For Children~』

 まずは、LDH史上最大規模のオーディション『iCON Z ~Dreams For Children~』。グローバルに活躍できるZ世代の新しい才能を発掘することをテーマに、ボーカル、ラップ、ダンスの3部門で男女それぞれのオーディションを開催。オーディションの模様は、『~夢のオーディションバラエティー~ Dreamer Z』(テレビ東京系)ですでに放送されており、今年1月には二次審査を突破した参加者全員が公開された。画面越しに見ても驚くほどパフォーマンスレベルがかなり高く、しかも合格者の中には10代前半の中学生が多いため、将来性にも期待できそうだ。男性部門プロデューサーのEXILE AKIRAが「今までにない逸材の宝庫」というだけあって、これまで以上にハイレベルな戦いになるだろう。

 また、これまでLDHのオーディションはEXILE HIROが先頭に立って進めていたが、今回HIROは総合プロデューサーという立ち位置に変わり、男性部門をEXILE AKIRA、EXILE SHOKICHI、女性部門を登坂広臣がプロデュースしている。HIROから役割を引き継いだ3人が、どんな視点で参加者を見極めるのかという点も、注目したいポイントである。中でも登坂が手掛けるガールズグループは、BTSやTOMORROW X TOGETHERなどが所属する韓国の芸能事務所 HYBEの日本法人 HYBE JAPANと共同プロデュースすることもあり、これまで以上に見応えのある審査過程が期待できる。

「Dreamer Z」第11話ダイジェスト!

『Nizi Project Season 2』

 昨年7月に始動が発表されたのは、ソニー・ミュージックエンタテインメントとJYPエンターテインメントの合同オーディションプロジェクト『Nizi Project Season 2』。国民的人気を博しているガールズグループ・NiziUを輩出した本プロジェクトが、今回はボーイズグループのメンバーを発掘する。エントリー部門は、ボーカル、ダンス、モデル、ラップ、作詞・作曲の5部門。自らの考えを歌詞や曲で表現できる新しい時代のアーティストの発掘を期待し、「作詞・作曲」部門が設けられたという。

 日本中を熱狂させた『Nizi Project』は、人間関係のトラブルやギスギスした空気など、ドキュメンタリー番組には付き物のネガティブな面が映ることがほぼなく、少女たちの純粋な成長物語として安心して見られる番組だった。また、最初は素朴な雰囲気だった参加者が、スキルアップと共にビジュアルも洗練されていき、華やかなスターの姿へと近づいていく過程を楽しんだ視聴者も多かったようだ。さらに、審査で高評価が得られると、“キューブ”というカラフルな宝石がペンダントに嵌められ、全てのキューブを集めると次のステージへ進めるという演出もあり、キラキラした少女アニメのような雰囲気もあった。『Season 2』でもキューブの演出は続くようだが、参加者が男性となるため、番組全体の雰囲気は少なからず変化するだろう。

 また、先に述べた通り、『Season 2』には「作詞・作曲」部門があるため、参加者はクリエイティブ能力も求められる。『Season 1』でも一部ラップや振り付けを創作する場面があったが、ゼロから音楽を作り上げ、それを自己表現するというミッションがあるなら、さらに密度の高いオーディション番組となるだろう。厳しくも本質を捉えたアドバイスで参加者の力を発揮させてきたプロデューサー J.Y. Parkが、作詞・作曲の面では参加者とどう向き合うのかにも注目したい。

「Nizi Project Season 2」 Press Conference (2021.7.12)

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