NiziU、“届ける”ために成長してきた真摯な姿勢 『紅白』『レコ大』でも期待したい隙のないパフォーマンス力
12月2日にデビュー1周年を迎えた9人組ガールズグループ NiziU。年末にかけて『2021 FNS歌謡祭』(フジテレビ系)や『ミュージックステーション ウルトラ SUPER LIVE 2021』(テレビ朝日系)をはじめとした音楽番組に引っ張りだこの彼女たちだが、冠番組の第2弾『We NiziU! TV2』(日本テレビ系)が5週連続で放送され、12月26日に最終回を迎えた。
全6回の放送では、NiziUの宿舎「NiziU House」を舞台に、9人が“寮母”の近藤春菜(ハリセンボン)とロケVTRを鑑賞しながらトークを繰り広げた。『SUPERSONIC 2021』での初ライブや『バズリズム LIVE 2021』への出演など、今年の活動に密着したドキュメントロケや、原宿の竹下通りや水族館でNiziUがつかの間の休息を楽しむバラエティロケなど見どころ満載のラインナップだったが、特に注目されたのが「CluB NiziU」だ。新たに設けられたこのコーナーでは、NiziUがステージで毎週1曲ずつ披露。9人が本気で作り上げたパフォーマンスが大きな話題となった。
記念すべき第1回では、1stアルバム『U』に収録された新曲「Chopstick」が披露されたのだが、その前にNiziUの成長ぶりを感じさせる印象的な場面があった。それはドキュメントロケで流れた『SUPERSONIC 2021』での練習風景。デビュー後初のライブということでテンションが上がる9人は、スタジオでの練習にも気合が入る。その一方で、不安も。特にメンバーが苦労していたのは、フォーメーションを変えながら前後左右に動き回る振付。広いステージを想定して大きく動けば一人ひとりの間隔が空き過ぎてしまい、逆に近づきすぎると踊っている最中にぶつかってしまうなど、位置の調整が難しい。いつも友達同士のように仲の良いメンバーだが、VTRを観ていたNINAが「仲が悪いと思われる?」と心配するほど、話し合いの中で一瞬ピリついたムードが漂う場面も。普段とは違う彼女たちの熱がこもった表情に驚いたファンも多かっただろう。
もちろん『Nizi Project』でも一人ひとりが夢を掴むために真剣だったが、当時はまだ多くのメンバーが全体のパフォーマンスより個人の課題を乗り越えることに精一杯だった。そんな彼女たちがステージでたくさんの人に見られることを意識し、互いの修正点も指摘し合ってパフォーマンスの向上に励んでいる。練習風景を自分たちで改めて見たメンバーは「アーティストみたい」と照れ笑いしていたが、コロナ禍で約1年間も人前でパフォーマンスすることが叶わなかったにもかかわらず、自己満足で終わらないステージを届けようとする姿は紛れもなく本物のアーティストだった。