aikoにとってZepp Tokyo最後の公演 ファンと想いを交わした『Love Like Rock vol.9』レポート

 「未来を拾いに」「エナジー」と、ラストスパートにはごきげんなナンバーが続く。アンコール「相合傘(汗かき Mix)」では、今ライブが始まったばかりなのかと思うほどエネルギッシュにロックをぶつけてくる。「ハナガサイタ」「メロンソーダ」と計20曲を歌いあげ、時刻は21時20分。1年9カ月待った今日、そしてaikoにとって最後のZepp Tokyo、ここで終われるわけがない。

 「赤い靴」では、マイクを通さず「バイバーイ!」と生声を聴かせた。その声量と大きな愛に、ファンも盛大な拍手で愛を返す。「be master of life」前にはバンマスである佐藤達哉(Key)自らマイクを握りセンターステージへ。「aikoさんを愛してんのか!」と、ファンを盛り上げる。

 aikoがZepp Tokyoに立ったのは61回。ステージでしりもちをついたこと、知らない人が楽屋に入ってきたことーー「楽しいことも悔しいこともあった」と振り返る、大切な場所。ゆえに「心なしか緊張している」と何度か口にしたが、結局「いつものライブでした」と笑った。そんな「Zepp Tokyoに捧げます!」と歌い始めた「二人」。〈後ろに立ってる観覧車に本当は乗りたかった〉という歌詞に思わず、胸がぎゅっとなった。

 そうして本当に最後の曲「ボーイフレンド」。何度聴いても、何度でも新鮮にときめく。きっとこの先もそうあり続けるだろう。曲の最後、佐野康夫(Dr)が投げたスティックを須長和広(Ba)がキャッチすると、このライブが終わるという流れに。きっと多くのファンが失敗しないかと願ったことだろう。しかし楽しい時間には終わりがあるもの。名残惜しいからこそまた、ときめきながら次を待てる。

 「来年も絶対、一緒に過ごしましょう」「みんな元気でね」「絶対、元気でね」と、この時間が当たり前ではないと知ってしまった今、aikoが何度も繰り返した優しい言葉が胸に残った。誰よりも飛び跳ね、誰よりも笑顔で、パワフルなライブを届けたaiko。〈すぐに見つけてあげるよ この目は少し自慢なんだ〉「アンドロメダ」の歌詞が何度もよぎるほど、aikoと視線を交わし、想いを交わした3時間だった。

■セットリスト
1.アンドロメダ
2.格好いいな
3.ストロー
4.58cm
5.より道(Rock ver)
6.明日の歌
7.プラマイ
8.ハニーメモリー
9.You & Me both
10.列車
11.間違い探し
12.恋ひ明かす
13.食べた愛
14.何時何分
15.beat
16.未来を拾いに
17.エナジー

アンコール
18.相合傘(汗かき Mix)
19.ハナガサイタ
20.メロンソーダ

ダブルアンコール
21.赤い靴
22.運命
23.キスする前に

トリプルアンコール
24.be master of life
25.二人
26.ボーイフレンド

aiko Live@Zepp Tokyo全61公演【TOP30】プレイリスト
https://aiko.lnk.to/ZeppTokyo_TOP30

aiko Live@Zepp Tokyo全61公演【レア曲】プレイリスト
https://aiko.lnk.to/ZeppTokyo_rare

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