新譜連載「本日、フラゲ日!」
JO1、乃木坂46、FANTASTICS、tricot、DEEP SQUAD……12月15日リリースより新譜5作をレビュー
tricot『上出来』
今年5月に配信された「暴露」から、「いない」「Dogs and Ducks」「餌にもなれない」「カヨコ -Instrumental」「カヨコ」と新曲をリリースし続けてきたtricot。緻密に構築されたリズム、叙情的なメロディライン、コミュニケーションの本質を射抜く歌詞が響き合う「言い尽くすトークします間も無く」、浮遊感の溢れた旋律と“鋭利なサイケデリア”と称すべきアンサンブルが溶け合う「ティシュー」、刺々しいギターリフ、暴れまくる(でも正確無比)なリズムセクションが炸裂するサマーチューン「スーパーサマー」など、アルバムに収められた新曲でも奔放なクリエイティビティを発揮しまくっている。中嶋イッキュウの歌とリリックの魅力がさらに押し出され、ポップスとしての強度が高まっていることも記しておきたい。(森)
DEEP SQUAD『D’PARTURE』
DEEPが2019年にオーディションで選ばれた3人を新たに迎え入れて結成した6人組コーラスグループ・DEEP SQUADが、初のアルバムをリリース。メジャーデビュー曲「Get With You」をはじめ、『劇場版 抱かれたい男1位に脅されています。〜スペイン編〜』主題歌となっている「変わりゆくもの変わらないもの」など全13曲を収録。変幻自在のコーラスワークを駆使しながら、切ないバラードから、アッパーなダンスチューンまで幅広いテイストの楽曲に挑戦。「新たに生まれ変わり再出発する意志」と「応援してくれるファンと一緒に夢の階段を登っていく」 というタイトルに込めたメンバーの想いがすみずみにまで溢れる、彼らの“所信表明”とも言うべき1枚だ。(渡部)