個性際立つ4組がステージに残した未来への可能性 『Enjoy Music! New Wave Generations Vol.2』東京公演レポート
SUKEROQUE
続いてはコロナ禍で感じたものから作ったという楽曲「トランジスタレディオ」へ。不安にとらわれた心にそっと寄り添うような優しいメロディが印象的だった。最後はアンニュイなメロウチューン「AQUARIUM」から、SHOHEI曰く「僕なりの“Enjoy Music”」だという「Listen to the music」へ。爽快なファンクチューンでフロアを踊らせ、地力の高さを見せつけるようなSUKEROQUEのパフォーマンスは終わりを告げた。
水咲加奈
軽やかに奏でられた「BGM」、そして瑞々しさの中にふと渇いた心が覗くような「蜃気楼」と、さまざまな景色がピアノと歌によって描き出されていく中、ステージにはドラムとベースのサポートミュージシャンが登場。3人のバンド編成で鳴らされたコンピ収録曲「生残者」は、それまでのライブの印象をいい意味で鮮やかに塗り替える強さを持っていた。ロック感が増す、というよりも、ピアノ弾き語りでは引き出しきれていなかった水咲のタフネスがはっきりと形になっている感じがしたのだ。深い谷底から空の高みまで、一気に突き抜けるようなダイナミズムは、バンドだからこそ表現できたものだろう。その手応えは、続けてバンド編成で披露された「疑え」でさらに強固なものになった。プロジェクトに参加して「ただ好きなだけで生きていけるものではないと痛感した」という水咲。「それでもやろうと思えたのは、こういう(ライブの)時間があるからです」と語ると、最後の「yayuyo」を披露。すべてを吐き出すようなパフォーマンスで、圧巻のライブを締めくくった。
オープニングアクトも含め4者とも、それぞれの個性が際立ったこのイベント。発見だらけの時間に興奮するとともに、早くもここに参加したアーティストの「その先」が気になった。『Enjoy Music!』も、参加したアーティストの未来も、これから大きく広がっていくはずだ。
『Enjoy Music!ジョイミューラジオ!Presents「ジョイミューBig Waves Live Tour! in Tokyo & Kobe」』
【神戸編】
日付:2021年11月27日(土)
会場:神戸VARIT.
チケット:前売 ¥2500 当日 ¥3000
出演者:きばやし / 山田あさひ / 中野大地
OA:Sigma-T
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