森山直太朗、リスナーの人生に寄り添い続けた歌手としての歩み デビュー20周年で迎える充実の季節

 10月27日に配信される新曲「カク云ウボクモ」もまた、普遍的な力を持った楽曲だ。

 直太朗自身も出演した映画『心の傷を癒すということ《劇場版》』(主演・柄本佑)の主題歌として制作されたこの曲は、凛とした響きをたたえたピアノと〈このままじゃダメだと君は笑った/ありのままでいいと僕は思った〉というラインからはじまる。〈愛はどこから来るんだろう〉という根源的な問いを抱えながら、日々の些末な出来事に右往左往し、どこか重い気分のまま生きる姿を詩情豊かに描いたこの歌は、映画の物語(主人公は、震災の被災者の心のケアのために奮闘しつづけた精神科医)と重なりながら、リスナーひとりひとりの個別の人生に寄り添ってくれる。

 編曲は、世武裕子。「さくら(二〇一九)」「人間の森」にも参加している彼女は、「カク云ウボクモ」をピアノ、弦、コーラス、ドラムの編成でアレンジ。クラシック〜現代音楽の要素を織り込みつつ、誰もが親しめる楽曲に結びつける手腕は見事としか言いようがない。室屋光一郎をはじめとする7人編成(ヴィオラ×3,チェロ×3、コントラバス)のストリングス、楽曲後半のドラマティックな展開を担う伊藤大地のドラムも素晴らしい。もちろん、楽曲の真ん中にあるのは直太朗の歌。特に“チュルル…”というコーラスから、〈カク云ウボクモ ネナシグサ〉に至る最後のシークエンスにおけるボーカリゼーションはまさに絶品だ。

 もう一つ、“作詞・作曲:森山直太朗”というクレジットについても記しておきたい。

 「さくら」「夏の終わり」「生きてることが辛いなら」「どこもかしこも駐車場」などの代表曲をはじめ、これまでの発表してきたほぼ全ての楽曲は、詩人で劇作家、そして直太朗の古くからの友人である御徒町凧との共作だった。ところが今年に入ってから発表された「カク云ウボクモ」、そして提供曲「アルデバラン」、「懐かしい未来」、「カンパニュラ」(鈴華ゆう子への提供)のクレジットには“作詞・作曲:森山直太朗”と記載されている。20周年のタイミングで訪れたこの変化は、シンガーソングライターとしての彼の資質を(おそらくは初めて)世に知らしめることになるだろう。

 「カク云ウボクモ」が配信される10月27日には、映画『心の傷を癒すということ《劇場版》』で主演をつとめた柄本佑をスペシャルゲストに迎えた配信イベント「『カク云ウボクモ』配信リリース記念!MUSIC VIDEO先行上映会」(20:00〜21:00予定/森山直太朗 OFFICIAL YouTube CHANNEL)を開催。ここから本格的にはじまる20周年イヤーで森山直太朗は、時代性と普遍性を兼ね備えた音楽活動を繰り広げてくれるはずだ。

■配信イベント情報
日時:2021年10月27日(水)
タイトル:「『カク云ウボクモ』配信リリース記念!MUSIC VIDEO先行上映会」
司会:クリス智子
出演:森山直太朗、柄本佑(スペシャルゲスト)
時間:20:00-21:00予定
森山直太朗 OFFICIAL YouTube CHANNEL
視聴URL:https://www.youtube.com/watch?v=pvX9Qj8eoUg

■配信情報
『カク云ウボクモ』
作詞・作曲:森山直太朗
2021年10月27日(水)配信リリース

■森⼭直太朗INFORMATION
オフィシャルサイト: https://naotaro.com/
森山直太朗のにっぽん百歌:https://www.youtube.com/watch?v=fksGdOo_Dzo
森山直太朗Twitter:https://twitter.com/naotaroofficial
森山直太朗スタッフTwitter:https://twitter.com/naotaro_staffl
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