Knight A - 騎士A -、6人が揃ったときのハイブリッドな魅力 リスナーと空間を共有する喜び味わった初の横浜アリーナ公演

 インターネット上で歌・ゲーム実況・セリフなど、声を武器に活動する6人で結成されたユニット・Knight A - 騎士A -のワンマンライブ『The Night』が、9月23日横浜アリーナで行われた。今年2月に初ワンマンライブ『Knight』を行い、8月に初めてのミニアルバム『The Night』をリリース、と着々とステップを重ねる新鋭ユニットだ。今回はミニアルバムを携えた、初のアリーナライブである。

 ライブ開演前、会場は「いつもはネット越しの推しにリアルで会える」という喜びで溢れている。SEとして流れているミニアルバムの楽曲に合わせてペンライトが振られ、リスナー(ファンの呼称)たちの準備も万端だ。

しゆん

 その期待感に応えるように始まった1曲目は「決戦エンドレス」。実写MVでも披露された扇子を使ったダンスと力強いボーカルで、会場の温度を一気に上げる。「決戦エンドレス」が開戦を告げる高らかな宣言だとすれば、2曲目の「Shall we Dance!!」はオーディエンスを彼らのフィールドに誘うような一曲。メンバー同士のハイタッチやアイコンタクトが交わされ、客席を見渡す熱い視線が印象的だ。

 MCコーナーに移ると、個性的で自由奔放な6人のフランクなおしゃべりが始まる。パフォーマンスしている時とのギャップもまた魅力的だ。

 3曲目「フィクサー」は彼らの始まりとなった楽曲。赤いライトに浮かび上がる6人の姿に、観客の熱気もまた一層上がった。続く「Daydream」はゆきむら。による作詞曲だが、リスナーの眼前で歌うことでさらに活きる歌詞だと実感させられる。歌そのものに特化したパフォーマンスは、迫力ある生バンドとの相性も抜群だ。

まひとくん。

 続いて、コンビによるステージがスタート。トップバッターはそうま×しゆんによる「厨病激発ボーイ」「オートファジー」。2人の楽しくも頼もしいコンビ感や大人な魅力が溢れるパフォーマンスは圧巻。さらにてるとくん×まひとくん。の「シル・ヴ・プレジデント」「メンタルチェンソー」は2人の相性のいい声によく合ったアップテンポな楽曲。会場を明るい雰囲気に変える。ばぁう×ゆきむら。が披露したのは「劣等上等」「踊」の2曲。独特な世界観に引き込むようなダークな雰囲気の中、感情を爆発させたような激しい姿が胸を打つ。

 このブロックでは、間に挟まれるVTRにも工夫が凝らされており、大運動会と称して、一緒に曲を披露するコンビ同士がゲーム対決をするバラエティVTRが流された。敗者はシチュエーションに合わせたメッセージを送る、という形で曲紹介に繋げられる。メンバー同士の仲の良さや、バラエティ力の高さを発揮。惜しみなくカメラに向かってファンサービスをする貴重な姿も、リスナーを喜ばせた。

 次に3人ずつのユニットでの楽曲が披露され、2人でも6人でも表現できない空気感で魅せた。ばぁう×てるとくん×まひとくん。による「脳漿炸裂ガール」は、早口でアップテンポな楽曲そのものの楽しさに加え、間奏でのライブ感たっぷりのやりとりで観客を沸かせる。「おじゃま虫」は、これまでにないポップさや可愛さを見せてくれる一曲。Knight A - 騎士A -の未知の可能性を見せつけた。

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