『Girls Planet 999』が示すアイドル像の多様さ 江崎ひかる、坂本舞白、川口ゆりな……Jグループ9名をピックアップ
I.O.I、IZ*ONEといった人気ガールズグループを輩出した『PRODUCE 101』シリーズで知られる韓国の放送局・Mnetのオーディション番組『Girls Planet 999:少女祭典』が現在放送中。近年では様々なサバイバルオーディションが開催されるなか本プログラムの特色となるのが、韓国・中国・日本という3つの「言語文化圏」から集う99名の参加者から、167カ国の視聴者が「グローバル投票」によって新たなガールズグループのデビューメンバーを選抜する点だ。本稿ではそんな『Girls Planet 999』の中から、9月24日に放送された第二回順位発表で、次ステージへ駒を進めることが決まったJグループ9名に焦点を当てる。
まず着目したいのが、これまで番組内で“1位”に輝いた三人がそれぞれに持つ魅力だ。そのうちの一人、江崎ひかるは『Girls Planet 999』放送前に公開されたテーマソング「O.O.O (Over&Over&Over)」パフォーマンス映像においてJグループのセンターを務めた。そのカリスマティックな存在感には、ダンスマスターのチャン・ジュヒから「オーディション映像を見たとき、オーラが格別だと思いました」、ティファニー(少女時代)からも「努力して手に入れたそのオーラに期待が高まります」といった声が上がった。探索戦でプロからの評価を得て総合1位に選出された彼女は、自身の語る「Jグループの“実力が足りない”という偏見を壊したい」という言葉を体現する活躍をみせている。
“ガールズグループの名家”として知られる芸能事務所JYPエンターテインメントの元練習生として注目を集めていた坂本舞白は、その肩書きに違わぬ確かなスキルをステージ上で証明している。また、彼女が実力を発揮するのはパフォーマンスのみに留まらない。これまで行われた二つのミッションにおいてどちらもリーダーを務め、チームを勝利に導いている。柔和ながら頼りがいのあるそのリーダーシップは、参加者の信頼はもちろん視聴者からの厚い支持も得て、第一回順位発表では日本投票獲得数1位、第二回ではグローバル投票獲得数1位の座に就いた。
そして番組序盤で披露した「FANCY」(TWICE)パフォーマンスで、ダンスマスターのペク・グヨンから「多くの視線を集める」「センターが似合う」と高い評価を得ていた川口ゆりな。彼女の凛とした佇まいや控えめながらも芯を感じさせるコメントは、洗練さと共に“原石”のような可能性も感じさせ、各国の視聴者の胸を打ったことにより見事第一回順位発表で総合1位を獲得、シンデレラガールとなった。第二回では総合2位となったが、総合1位の席に座った盟友、Cグループのシェン・シャオティンとともに互いを高め合う姿も印象的だ。
優れたパフォーマンスで注目を集める者は“1位”の三人だけではない。昨年放送された『Nizi Project』に参加したことでもその名を知られる岸田莉里花は、この『Girls Planet 999』ではマスターのソンミから「どうやったらあんなにハキハキと最後まで安定して歌えるのか」と歌唱力を高く評価されるなど、昨年よりもさらにレベルアップした実力で嬉しい驚きを与えた。短いパートでもインパクトを残すキュートでビビットな表現も、唯一無二の魅力となっている。
K-POPグループ・Cherry Bulletのメンバーとして知られるメイは、「How You Like That」(BLACKPINK)のステージでは迫力のあるガールクラッシュコンセプト、「Fate(인연)」(イ・ソニ)ではエレガントでオーセンティックなステージングを披露。二つのパフォーマンスで表現力の豊かさを示した彼女は、オフステージでみせる愛らしさでも視聴者の心を捉えている。
突き抜けるように澄んだ美しくもキュートな歌声を持つ野仲紗奈は、ボーカルマスター イム・ハンビョルからも「僕が個人的に99人の参加者の中で最も好きな歌声は、紗奈さんです。バラードも本当にうまくこなしています」と絶賛を受けた。プロからも期待が寄せられるボーカリストである彼女は、今後どんなパフォーマンスをみせるだろうか。