THE RAMPAGE、JO1やINI……日本でも10人超えの大型ボーイズグループが増加 改めてメリットを考える
“プデュ”シリーズのもう一つの源流と言えるK-POPの世界でも10人以上の大人数の人気ボーイズグループは存在するが、SEVENTEEN(13人)やNCT(23人)の源流とも言えるSMエンターテインメントのベテラングループ・SUPER JUNIORも、元々は日本のモーニング娘。のシステムから着想されたと言われている。モーニング娘。はデビュー時の5人から徐々にメンバーが追加されていき、最初の大きなブレイク地点と言える1999年〜2000年には11人まで拡大していた。その年毎に加入と卒業を繰り返して最大16人まで変化していく特有の流動的なメンバーシステムは、「卒業システム」だけは特に“ケミ”が重視されるボーイズグループの特性上馴染まなかったものの、「人数が増加していく」「メンバーの中で少人数のユニットを組んで別途活動する」という部分は、現在の「K-POPの大人数グループ」にも引き継がれている部分がある。“日プ”出身のJO1、INIが“プデュ”シリーズとK-POPの2つの特性を併せ持っている考えると、ファンの間で個人認知が優先して定着していると同時に、大人数ならではのダイナミックなパフォーマンスやユニット活動による新しい面を見せることも可能という利点を兼ね備えていると言える。
モーニング娘。をはじめとするハロー!プロジェクトのアイドルグループの総合プロデューサーを務めていたつんく♂は、昨年Twitterでファンから「グループの人数についてどう考えているのか?」と尋ねられた時、「音楽を表現するなら3〜5あたりがベスト 見栄えをよくするなら7人くらい。でも、ショーアップするなら14名くらい でも、圧巻のユニゾン感を出すなら1クラスくらいかな」と回答していた。確かに、特にライブコンサートにおいては人数が多い方が「ショーアップ性」や「スケール」という点でより迫力のあるパフォーマンスが期待できそうだ。また、アジア圏以外でもアメリカの男女混合アイドルグループ・Now Unitedのように「14カ国出身の14人のメンバー(現在は18名)」という大型グループは存在するが、こちらは「多様性」としての大人数の意味合いが強いようだ。さまざまな多様性を重視するという現代的な価値観にマッチしやすいのも、大人数グループの利点と言えるだろう。
日本のガールズ グループから始まったグループの大人数化だが、ガールズグループとボーイズグループに求められるもので異なる部分はあるものの、それぞれ特有の利点とともにひとつの形として定着しつつある。