スカイピース、ORANGE RANGE「以心電信」リアレンジが話題 ラブソングとしての面を強化して生まれ変わった名曲

 テオくんと☆イニ☆(じん) の2人からなる人気YouTuber兼音楽ユニットのスカイピースが、7月7日に最新シングル『今日まで生きたあなたへ』をリリースした。本作は現在放送中のTVアニメ『SDガンダムワールド ヒーローズ』の1stクールのエンディングテーマとしてオンエアされていた楽曲で、スカイピースにとっては4枚目のシングル。ストリングスを取り入れた荘厳なトラックにのせて切々と歌われるミドルテンポのバラードとなっており、「弱い自分も受け入れて生きていこう」というテーマの歌詞が胸に響くメッセージソングだ。これまでのスカイピースの元気なイメージとは一線を画す曲調ではあるものの、その分ふたりの歌唱力や熱量が伝わる楽曲となっている。

【MV】今日まで生きたあなたへ / スカイピース

 そんな本作のカップリングとして、ORANGE RANGEの「以心電信」カバーが収録されることとなった。原曲は2004年にリリースされたアルバム『musiQ』の中の1曲。当時、本人たちが出演したau by KDDIのCMソングにも使われており、今なおバンドの代表曲としてライブ等でもおなじみとなっている。そして今回スカイピースが歌う、歌詞の一部や編曲に自ら手を加えたリアレンジバージョンが若年層の間で話題になっている。原曲との変化を聴き比べながら、その魅力に迫りたい。

 まず原曲のイントロの印象的なリフはそのままに、スカイピース版にはふたりの掛け声が入り、いつもの彼らの賑やかな雰囲気をプラス。Aメロ、Bメロと続くところは歌詞ごと大胆にラップに変更しオリジナリティを発揮しつつ、キメフレーズ〈いつも僕らはつながってるんだ〉以降のサビは、原曲通りの展開を見せる。一見、大幅な変更が加えられながらも、聴く者の気持ちを高揚させ、ともに口ずさみたくなるような楽曲の魅力は健在。「離れていても気持ちを通わせられる」というメッセージが、コロナ禍になったことでまた新たな意味を持ったようにも感じる。

 そもそもORANGE RANGEの「以心電信」は、スカイピースが音楽や楽器に興味を持つきっかけになったと公言している楽曲。学生時代に吹奏楽部が同楽曲を演奏しているのを見て以来、自身を形作るルーツの1曲として大切にしてきたという。そんな思い入れの強い曲を、独自の解釈で焼き直し、得意のラップを交えて表現できたことは、アーティストとして単純にうれしい出来事だったに違いない。

 今回のリアレンジにORANGE RANGEのメンバーであるRYOも、「印象的なフレーズをちゃんと残しつつも、メロディや歌詞がイントロからアウトロまでアイディアに溢れていて驚きました! 音楽の自由さというものがしっかり感じ取れて、聴いていて気持ち良かったです!」とコメントを寄せ、賞賛の声を送っている。

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