SHINee、涙ながらに伝えた“ファンへの感謝” メンバー同士の絆も確かめた日本デビュー10周年イベント

 後半のライブコーナーでは、韓国で2月に発売された7枚目のアルバムのタイトル曲「Don't Call Me」と、3月にリリースされたリパッケージ盤のタイトル曲「Atlantis」のパフォーマンスが披露された。3曲目は日本オリジナルアルバム『Five』に収録されている「Diamond Sky」。ファンにとってはさまざまな思い出がある曲でもある。4曲目の前には、サプライズで日本デビューからの10年間を振り返る映像が流され、そこにはジョンヒョンの姿もそのまま映されていた。今までの道程と記憶を振り返るような動画が終わった後は、ファンのコメント欄だけではなく、メンバー達もすぐ言葉を出せない時間があった。その後、7月に日本で発売されるアルバムに収録予定の「Seasons」が披露されたが、そこにはファンに送りたいメッセージが込められているという。最後の曲は、同じく7月のアルバムに収録されるクールなダンスナンバー「SUPERSTAR」。自分の人生の主役は自分だけだから、自分を信じれば誰もがスーパースターというポジティブな歌詞だが、どこか切なさもある曲だ。

 最後のMC場面では、オニュが「実は最後少し動揺してしまって、歌っている間の表情が固くて申し訳なかった」と率直にコメントしながらも「でも今日はすごく楽しくて感動もあったし、皆さんと早くお会いしたいです」とファンに感謝の言葉を贈った。次のテミンは話し始めようとしたものの、言葉に詰まってしまい、オニュが背中を叩くと、状況を察したキーが「じゃあ、ミンホくん」と咄嗟の判断で進行した。ミンホは「さっき10周年の映像を見た時にすごく感動して、うまく言葉にできない感情が沸き上がっています。たぶんメンバーも同じ気持ちだと思います」「またこのような場をたくさん設けたい」とコメント。キーは日本語で「ずっと走って活動してきました。言葉で表せないくらい、いろんな経験やたくさんの愛と応援をいただきました。今までのストーリーを映像で見たら、いろいろなことを思い出して涙を見せちゃったんですが、みんなで頑張ってきたのでこれからも、SHINeeとしても個人としても頑張っていきたいし、早く皆さんに会えたらいいなと思います。ずっと応援してくれて、ありがとうございます。これからもよろしくお願いします」と最後の挨拶をしめくくった。

 最後の場面ではテミンの姿は見えなくなっていたが、今までファンの前で涙を流す姿を見せたことがなかったテミンなだけに、「Seasons」のサビのように〈さよならは言わないから/旅立つとき笑ってよ〉という心情だったのかもしれない。5月31日にはテミンが入隊し、4人のSHINeeとしての姿はまたしばらくお休みになるが、3人のメンバー達が入隊していた3年間には、テミンがソロ活動を活発に行いSHINeeの看板を背負ってきたように、この先2年間はオニュ ・ミンホ・キーの3人がそれを繋いでいくのだろう。そんなことが感じられたファンミーティングだった。

■DJ泡沫
ただの音楽好き。リアルDJではない。2014年から韓国の音楽やカルチャー関係の記事を紹介するブログを細々とやっています。
ブログ「サンダーエイジ」https://nenuphar.hatenablog.com/
Twitter(@djutakata)

関連記事