SKY-HIと参加者の涙が交差する熱いドキュメント作品に “おうち時間”にイッキ見したい『THE FIRST』ポイント解説

 

 韓国、日本などアジア圏で拡大しているボーイズグループの熱。それと同時に勢いを増しているのが”オーディション系ドキュメンタリー番組”ではないだろうか。番組の放送を通してオーディションの先行が進んでゆき、最終話に至るまでに新たなグループが結成されるというものだ。

『THE FIRST』場面写真

 現在、日本テレビ系情報番組『スッキリ』、そしてHuluにて展開されている『THE FIRST』もそのうちの1つだ。『THE FIRST』を主催するのは、AAAのメンバーとして、またソロ名義の活動でも人気を獲得しているSKY-HI。昨年BMSGという会社を立ち上げ、新たなアーティスト、そしてチャンスを待っているアーティストの卵のための試みを行なっている。

[BMSG Audition 2021 -THE FIRST-] #1-1

 そんな彼が主催するオーディション『BMSG Audition 2021 -THE FIRST-』。彼が評価基準として口にしているのが、「クオリティファースト」「クリエイティブファースト」「アーティシズムファースト」。つまり今回のオーディションでは、「ダンスやラップ、歌といった基礎能力の高さ」「音楽における創作性」「ステージ上での自分の見せ方や表現力」を中心に評価されるということだ。グループ活動だけでなくソロのアーティストとしても活動するSKY-HIらしく、パフォーマンスでもステージ上だけでなく音楽性でも能力を発揮できるアーティストを発掘したいという想いが伺える。

 それだけでなく彼はこのオーディションの開催にあたり自費で一億円以上を投資しており、今後の日本の音楽業界をどこにも勝るものにするため、そして未来の音楽を担う未来ある挑戦者たちを真剣に応援したいという気持ちが伝わってくる。

独自の判断で審査パスを告げるSKY-HI

 そしてグランプリに選ばれた5人は、ダンス&ボーカルグループとしての2021年内のデビューが約束される。募集対象は13歳~25歳だったこともあり、番組内にはさまざまな年齢の挑戦者たちの姿が。1次審査の書類選考を経て残ったのは231人。2次審査では5人の候補者がSKY-HI本人からその場で合格判定を受け、スターとしての面影を見せながら次のステージへの進出を決めるなどイレギュラーな場面も。それぞれがキラッと光る一瞬を見逃さず、大勢の中から可能性を見つけていくというSKY-HIのプロデューサーとしての風格も垣間見えた。

 応募者の中には「ダンスのオリンピック」と呼ばれる『World Hip Hop Dance Championship』で4度の優勝経験を持つ者や、『PRODUCE 101 JAPAN』シーズン1のファイナリストなど輝かしい経歴の持ち主が大勢いる。一方で、実力はあるのにチャンスを逃したり、自分の才能をうまく外に出せなかったりとこれまで花を咲かせることができずに悔しい思いをし続けていた面々も。こうした様々なバックグラウンドを持つ応募者たちが、贔屓なく平等に審査されていく。彼らの持つ”原石”としての可能性を開花させてゆくところを目にできるのも、このオーディション番組の魅力ではないだろうか。

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