eill、『東京リベンジャーズ』ED主題歌「ここで息をして」に大きな反響 サブスク中心とした好調なアクション

 eillと書いて、エイルと読む。1998年生まれのシンガーソングライターである。彼女のメジャーデビューシングル曲「ここで息をして」が、サブスクリプション音楽配信サービスを中心に好調なアクションを見せている。

 Spotifyのバイラルチャート50には、5月3日のデイリーチャートで初登場。5月8日のデイリーで22位までランクアップしている。Spotifyでの再生回数は約1カ月で130万を突破し、この先もまだまだ伸び続けていきそうだ。iTunes Store J-Popランキングでは世界11カ国、Apple Music J-Popランキング世界17カ国TOP10入りを果たすなど、グローバルな波及も見せている。

 このように再生回数を伸ばしている要因の一つとして、各プレイリストへの積極的なピックアップが挙げられる。サブスクリプションサービスでの音楽視聴が一般的なものとなった昨今では、プレイリストを通して新たな楽曲に出会うというリスナーも少なくない。「ここで息をして」は、リリースから1カ月ほどの間に主要サービス8社で約40ものプレイリストにピックアップされているのだ。各社注目の新作を扱うプレイリストにこぞって選出していることからも、eillと「ここで息をして」への注目度の高さがうかがえるだろう。

 また、アニメ関連楽曲のプレイリストへのピックアップも目立つ。同曲は、現在放送中のアニメ『東京リベンジャーズ』(MBS・テレビ東京・BS朝日・AT-Xほか)のエンディング主題歌に起用されている。原作漫画『東京卍リベンジャーズ』は累計1000万部を突破し、本年7月には実写映画の公開も予定されている話題作だ。しかしこのチャンスを、前述したチャートやプレイリストのアクションを筆頭に実績に変えていったのは、eillというアーティストの実力であることは間違いない。チャンスを己の実績に変えられる実力、その経歴を振り返ってみたい。

 15歳で曲を作り始め、歌手を目指したというeill。2018年「MAKUAKE」でデビューすると、早耳な音楽リスナーの間で、そのハイクオリティなサウンドと歌声が話題になった。2000年代以降のブラックミュージックをルーツに持ちながら、K-POPのニュアンスを上手に取り入れたジャンルレスなサウンドアプローチ、低音を生かすことの出来る歌い方、さえずる様に軽やかな声で繰り出される滑らかなフロウ……など、eillというサウンドの魅力を上げればきりがない。

eill | MAKUAKE ( official music video )
eill | SPOTLIGHT (Official Music Video)
eill | 踊らせないで (Official Music Video)

 彼女の歌声に魅了されたアーティストも、たくさんいる。これまで、m-flo、SKY-HI、さなり、YOSA&TAAR、Kick a Showなど、多くのアーティストらと“feat.eill”という形でコラボレーションしている。さらには、楽曲提供も積極的に行っており、NEWS「STAY WITH ME」では作詞・作曲を担当。m-floの☆Taku Takahashiがサウンドプロデュースを務めた韓国の女性グループEXIDの日本2ndシングル「Bad Girl For You」でも作詞と作曲を手掛けた。「Bad Girl For You」の歌詞は、韓国語・英語・日本語が入れ替わり立ち代わり登場するスタイルだが、タイトなセンテンスやリズム感あるワードで、見事にそれぞれの国の言葉をその国の言葉として聴かせることに成功している。すごい才能だ。その才能は、歌詞サイトなどで2021年注目のアーティストとして紹介されるほどである。

eillとは…? -Spotlight-

 また、テレビ朝日が2020年に立ち上げた『未来をここからプロジェクト』の一環である『ミュージックステーション』の新企画「Spotlight」にて、次世代を担うアーティストにも選出された。さらには、3月1日~3月31日まで行われた札幌FM NORTH WAVE、東京J-WAVE、名古屋ZIP-FM、大阪FM802、福岡CROSS FMの全国のFM5局の共同企画「FOR THE NEXT」でJ-WAVE(81.3FM)が選ぶNEXT BREAK ARTISTにも名前を連ねた。

 今回の「ここで息をして」のアニメタイアップに続いて、9月10日に新宿ピカデリー他全国公開の黒木華と柄本佑がダブル主演を務める映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』では、竹内まりやの名曲「プラスティック・ラブ」のカバーで、eillが主題歌を担当す
ることも発表となっている。

 その活動は音楽だけにとどまらず、atomos pink×X-girlの限定スニーカー・NIKE AIR JORDAN1のイメージモデル、「JBL」ポータブルスピーカーのイメージキャラクターに起用されている。

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