『毅の“カタリタガリ”』第4回

SUPER★DRAGON 古川毅、影響を受けた2010年代以降の洋楽を語りまくる 表現のインプットとなった3組

■Years & Years

 Years & Yearsは2010年に結成されたロンドンを拠点にするバンドだったのですが、今はフロントマンであるオリー・アレクサンダーのソロプロジェクトで、元メンバーとも関わりを持ちながら活動しています。僕は2014年のシングル「Desire」が出たタイミングで知りました。当時はSUPER★DRAGONの結成前で、ちょうど事務所に入った頃。そういう意味では昔を思い出して懐かしい気持ちにもなるんですけど、曲としてはまったく古い感じがしなくて、今でもトライしてみたいと思える、僕にとって“ダンスミュージック”の真ん中に流れ続けている曲ですね。

 SUPER★DRAGONが始まった当初は、ラウドロックを軸にSkrillex的な激しいエレクトロやダブステップを融合したスタイルが基本になっていて、そこから僕らがその頃はまっていたEDMやフューチャーベースなどに接近したり、最近だと、ありがちと言ったら語弊がありますけど、「Distance」のようなレイドバックしたポップソングもやってみたり、いろんなことをやりながらアップデートしてきたんですけど、意外とこういうシンプルでソウルフルな歌もののハウスはやってないんです。Years & Yearsは今年に入って出したシングル「Starstruck」もすごく良くて、あわせておすすめです。

Years & Years - Desire (Official Video)

 今回は10年代のシーンの流れも少し絡めながら僕が影響を受けた海外の音楽を紹介してきました。僕が身を置くJ-POPのフィールドにも多種多様な素晴らしい音楽がたくさんあってすごくおもしろいんですけど、ほとんどの展開が“Aメロ→Bメロ→サビ”で説明がつくという側面もあります。それに対して海外の音楽は展開の幅が広い。ビリー・アイリッシュの「Bad Guy」とかそうですよね。日本でもミニマルなトラックや、これまでのヒット曲のイメージとはまた違ったタイプの曲が、もっとメインストリームで鳴ってもいいんじゃないかと思うんです。そうなったら日本ならではのメロディや言葉の良さがもっと出てくるようにも思います。そこにSUPER★DRAGONもいて世界にもどんどん出ていけるようになりたい。というわけで、次回も引き続き海外の音楽を今回とは違った角度で紹介していく予定ですので、よろしくお願いします。

合わせて読みたい

『毅の“カタリタガリ”』第1回 シーンを動かした4人のボーカリスト
『毅の“カタリタガリ”』第2回 影響を受けた“歌詞”
『毅の“カタリタガリ”』第3回 “ファッションと音楽”

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