大塚紗英、小雨降る横浜で見せた覚悟と決意　志崎樺音も駆けつけたワンマンライブレポ

　「本当に奇跡みたい。何より皆さんと会えたことが一番です。今日来てくれたみんなが、さえチの最古参です」と大塚。「昨日の夜はライブが怖くて。私にはまだ力が足りないので、どうか私に力を貸してください」と、今の素直な気持ちを語った。

　『BanG Dream!』発のガールズバンド＝Poppin’Partyの花園たえ役として声優を務める一方、リアルライブではギタリストとして、日本武道館やメットライフドームなどの大舞台に立った経験を持つ大塚紗英。彼女のトレードマークであるギターを、ハンドマイクに持ち替えステージに立つことは、それ相応の覚悟が必要だったはずだ。それでも彼女は歌うことを選んだ。アンコールの最後に歌った「What's your Identity?」は、〈覚悟は決めてきたんだ〉というフレーズで始まり、サビでは〈僕は諦めない〉と何度も繰り返す。シンガーソングライターとしての大塚紗英の選択と決意、そして覚悟を支えるのは、震える手で握りしめたマイク1本。それは彼女の中に貫かれた1本の刀だ。全身全霊で振り下ろされる1曲1曲を、ファンは思いを込めたクラップで受け止めた。