「明日へのメロディ」インタビュー

丘みどり、新たな一歩を踏み出した「明日へのメロディ」 ファンへの思いも語る

山登りは人生

ーー「明日へのメロディ」には今の世の中に対するメッセージも含まれているということで、今の時代ってどう感じていますか?

丘:正解が何かも分からないし、何がどうなっているのかも分からず、本当に不安な毎日を、私を含めてそれぞれの立場で感じていらっしゃると思います。私は音楽業界なのでコンサートが出来なかったぶん自分の時間が持てて、今後の自分の人生について立ち止まってゆっくり考える時間に充てることが出来ました。なのでその部分では良かったなと思っています。ただ、いろんな業種の方がすごく大変だと、友だちや知り合いからは聞いています。なので今もそうですけど、その時自分に出来ることを精一杯やろうと。もうダメだと諦めたり、何もせず1日過ごすなんていうことは1日も無く、つねに何か出来ることはないかと探しています。

ーーそれで配信ライブをやったり。

丘:はい。コンサートに行けないぶん、おうちで生のライブが観られるのはすごくありがたいと言っていただけました。それに実際のコンサートは遠くの席の方もいらっしゃるので、やれることに制限が出来てしまうのですが、配信だとカメラがすぐ近くまで寄ってくださるので、細かい演出や演技を見ていただけるんですね。たとえば涙を流すとか。そういう部分で配信ライブの可能性は無限だなと思うので、これからコンサートが普通に出来るようになっても、配信ライブは引き続きやっていこうと思っています。

ーー今後はどんな歌を歌っていきたいですか?

丘:聞いてくださる方が、自分に負けずちょっとでもいいから明日頑張ろうと思ってもらえたら良いなと思います。ものすごく勇気を与えるものじゃなくても、何となくそう思ってもらえる歌を歌いたいです。

ーーお客さんにとっては、丘さんの歌が生きる希望になっているわけですが、丘さんにとっての希望は?

丘:歌を聴いてくださる方がいる。そのことが一番の幸せです。久しぶりに有観客のコンサートを開催した時は、ひと席ごとに空けて今までとはぜんぜん違う客席の空気で、声も出せないからかけ声もないんですけど、コロナ禍でずっと会えない間も私のことを忘れずこんなにたくさんの人が、大変な中コンサートに来てくれたんだと思うだけで本当に幸せでした。その時は1曲目から号泣して歌えなかった。なかなか無いんですけど、それくらい感動しましたね。

ーーファンの存在のありがたみを実感した。やはりステージに立つ人は、ホスピタリティみたいなものをみなさん持っているんですね。

丘:そうですね。何か楽しんでもらいたいとか、おうちから出られないならおうちで楽しんでもらえることを考えようとか、そういうことは常に考えています。

ーー人に喜んでもらうことが自分の喜びであると。今年は新しいことにチャレンジしたいということで、他にはどんな自分を見せていきたいですか?

丘:いろいろ計画していますけど、演技もやってみたいです。

ーーお芝居の経験ってあるんですか?

丘:ぜんぜん無いです(笑)! でもすごく興味があって。ステージでもセリフがあったり情念を演じることがあって、演じることは楽しいなと思うようになって。そこから演技に興味を持って、やってみたいなと。

ーーサスペンスドラマとか似合いそうですね。

丘:そうですか(笑)。そういうのもいいですね。

ーー個人的にチャレンジしたいことは?

丘:昨年「白山雪舞い」という曲を歌ったことをきっかけに、初めて登山を経験したんです。2700メートルの白山を登って、ものすごくしんどかったんですけど、すごく達成感があって。個人的にもっと高い山に登ってやるぞ! みたいな気持ちはあります。登山道具も一式揃えちゃったから、使わないともったいないし。

ーー白山に登る前に、高尾山とかで練習したんですか?

丘:いえ、初登山でいきなり2700メートルに(笑)。よく「登山ガイドみたいな人と一緒に行ったんだよね」って聞かれるんですけど、そういう人もいなくて、マネージャーさんと私とヘアメイクさんの3人のみで、しかも登山経験者0人でした。

ーー山をナメすぎですよ!

丘:よく言われます(笑)。前日に思い立って、調べたら4〜5時間で登って帰ってこられると書いてあったんですけど、素人すぎてすごく時間がかかってしまって。帰りの飛行機に間に合わず、下山しながら飛行機をキャンセルしたりホテルの予約を取ったりしていました。だから本当におっしゃる通りナメすぎていたので、今度はしっかり準備をして行こうと思います。でも服装はちゃんと調べて行きました。そこはA型の真面目さが出て良かったんですけど、その真面目さが仇となって、荷物が過剰になりすぎて肩がちぎれるかと思いました(笑)。

ーーそこで何か得るものはあった?

丘:無理だと思っても、いつかはたどり着ける。もうダメだと思った最後の一歩がゴールに近づく。山登りは人生だなって。

ーー初めて山に登った人が、よく言いますね(笑)。でも、山って人の本性が出ると言いますけど。

丘:出ます! どんどん勝手に行っちゃう人とか、ずっと文句を言っている人とか。止まるとしんどさが増すので、私はさっさと先に進んで休憩場所でみんなを待っていたんですけど、マネージャーとメイクさんがずっとケンカしていて(笑)。でも本当に楽しかったですよ、頂上でパエリアを炊いて食べたりして。

ーー荷物が重かったのはそのせいですね(笑)。

丘:でも頂上での様子がよほど楽しそうだったのか、たまたま来ていた地元の新聞社の人から取材を受けて。丘みどりとは気づかれないまま、一般の登山者として写真が新聞に載りました(笑)。

■リリース情報
『明日へのメロディ』
発売:2021年3月17日(水)
先行配信:2021年2月24日(水)

プレミアム盤<CD+DVD> ¥1,545+税 
【CD】
明日へのメロディ
作詩:大柴広己 / 作曲:コモリタミノル / 編曲:京田誠一
雨のなごり坂
作詩:森田いづみ / 作曲:羽佐間健二 / 編曲:川村栄二
【DVD】
「明日へのメロディ」ミュージックビデオ・特典映像

Type-A<CD> ¥1,273+税
【CD】
明日へのメロディ
作詩:大柴広己 / 作曲:コモリタミノル / 編曲:京田誠一
雨のなごり坂
作詩:森田いづみ / 作曲:羽佐間健二 / 編曲:川村栄二
配信はこちら

Type-B<CD> ¥1,273+税
【CD】
明日へのメロディ
作詩:大柴広己 / 作曲:コモリタミノル / 編曲:京田誠一
あなたと、君と
作詩・作曲:向井浩二 / 編曲:矢野立美
配信はこちら

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