BLACKPINK、ITZYからSWEET REVENGE、FAKYまで アジアからグローバルに活動するガールズグループ
近年、日本や韓国のガールズグループのグローバル化が進んでいると感じる。これまでアジアを中心に愛されてきた“アイドル”の概念や文化は、欧米のポップスとは切り離されて理解されてきただろう。しかし昨今のK-POPやJ-POPといったアジア発のエンターテインメントが、世界的に見てもメジャーになりつつあるのだ。
K-POPは韓国国外にも人気のある音楽ジャンルであるが、最近はファン層以外へのプロモーションが増え、新たな動きを見せている。グローバルな人気を誇っているガールズグループとして名前が上がることが多いのは、BLACKPINKだろう。レディー・ガガやセレーナ・ゴメスといった人気歌手とのコラボ楽曲を配信したことで、ファン層以外にもBLACKPINKの名を広めることとなった。また、フルアルバムに収録された「Lovesick Girls」は、特にこれまでの“BLACKPINKらしさ”のある楽曲とは一味違う楽曲であり、現在の人気にとどまらず、世界的なグループとなることへの強い思いも感じさせた。さらには、4人のメンバー全員がソロデビューすることが発表されており、すでにソロ曲を発売していたJENNIE「SOLO」の反響から分かるように、グループとしてだけではなく個人の活躍にも大きな期待が寄せられている。特に、タイ出身であるメンバーのLISAは、中国のオーディション番組『青春有你2』『青春有你3』に講師として出演するなど、欧米に限らず活躍を見せている。
ITZYは、1月に「Not Shy」をはじめとするこれまでのリリース楽曲のEnglish Ver.を配信するなど、世界進出への一歩を踏み出したところである。同シングルのリリースに際して行われたオンラインイベントでは、メンバー全員が英語でのナチュラルなやりとりを見せ、世界進出への意気込みを感じさせた。ITZYの醍醐味である“ガールクラッシュ”コンセプトは海外ウケが良いことからも、これからの急成長に期待したい。
このような動きをきっかけに、2組はアメリカのTV番組や雑誌でも活躍し始めているが、K-POP全体で見てもEnglish Ver.を出すことは珍しいわけではない。実際に、ITZYの先輩にあたるTWICEはもちろん、Red Velvetや(G)I-DLEといった特に海外人気の高いグループもEnglish Ver.の楽曲を配信している。そのため、多くの英語圏のファンが一緒にK-POPを歌って盛り上がれることを可能にし、より広い範囲でのK-POPの流行を予感させているのである。