東方神起、日本デビュー15年の軌跡に思いを馳せる 『TOHOSHINKI 15th ANNIVERSARY MUSEUM “XVision”』レポ

 そんな日本デビュー15年の節目に、やって来た2020年という大きな波。続いて広がったスペースには再び大きなモニターが。そこに映し出されたのは、「One and Only One」の文字。そして、長年彼らのライブを支えてきた東方神起バンド、そしてストリングスメンバーたちとリモートでセッションする2人の姿が映し出される。先程のコーナーで見てきたステージ衣装姿とは異なり、スタイリングがほとんどされていないナチュラルな白Tシャツ姿なのも、また彼らの人間力を感じることができて魅力的だ。

 リモートセッション、オンラインライブ、そして今回の展示会……と、新しい時代のエンターテインメントを模索をしながら、音楽を届けようとしている彼らの想いがひしひしと伝わってくる。それはこれまで創り上げてきたステージに比べたら、まだまだ生まれたての表現かもしれない。でも、きっと彼らなら、ここから新しい時代を築いてくれるのではないかという期待が膨らんでくる。

 そんな2人の才能と姿勢に惚れ込んだ仲間の多さを、続くフォトグラファーコーナー、アーティストたちとのコラボレーションから感じることもできる。特に、現代美術家・笹田靖人が「直接お話もさせていただき、自分なりの東方神起を表現させていただきました」と語った、渾身の作品の数々は必見。(参照:『TOHOSHINKI 15th ANNIVERSARY MUSEUM “XVision”(エキシビジョン)』公式サイト)ポップなドット絵から、思考をそのまま立体化したような緻密なオブジェなど、様々なテイストの作品からも、彼らの15年という歩みに思いを馳せることができる。

 他にも2人が奮闘しながら書いた「今月の漢字」の直筆色紙たちや、「THE GOLD MISSION R」のボルダリングで着用した衣装など、ファンクラブ「Bigeast」で見届けてきた思い出のアイテムたちも特別公開。

 そして、ラストにはファンから東方神起の2人にメッセージを寄せ書き形式で送ることができるコーナーが。タブレットにタッチペンで文字を書き込めるだけでなく、デコスタンプも充実。TBやハート、Tの字のペンライトに加えて、ユンホとチャンミンの好きなイチゴやビールが入っているのも、微笑ましい。

 メッセージは、そのまま目の前の大型モニターに映し出される。「ずっと応援する」「15thおめでとう」「日本でまってます」「また会える日を待っています」「早く会いたい」と画面いっぱいに埋め尽くされるファンの想い。「ますます会いたくなっちゃった」そんな声も周囲から聞こえてきた。今は会うことが難しいけれど、きっとそれだけ次に会えたときの喜びも膨らむはず。ただ一つの空の下にいる〈同じ屋根の住人〉であることを感じながら、そのときを夢見て穏やかに過ごしていきたい。

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