BALLISTIK BOYZ、多方面なパフォーマンスが炸裂 ストーリー仕立てで魅せた『LIVE×ONLINE BEYOND THE BORDER』

BALLISTIK BOYZ、多方面なパフォーマンス炸裂

 LDHが仕掛ける新たなエンタテインメントとなる『LIVE×ONLINE BEYOND THE BORDER』2日目の12月23日には、BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE(以下、BALLISTIK BOYZ)が登場。全員が歌&ダンス&アクロバットをこなせるほか、留学経験のあるメンバーや海外にルーツを持つメンバーを擁し、語学にも堪能でマルチスキルな7人だ。単独では2回目の参加となる『LIVE×ONLINE』で、どのようなステージを見せてくれるのだろうか。

 前回は1stホールツアー『BBZ』のセットリストを『LIVE×ONLINE』向けにアレンジした形だったが、「BALLI - X'mas」をテーマにしたこの日のステージは、1人の少女(平川結月)の夢の中に入っていくとBALLISTIK BOYZのメンバーたちがいて……というストーリー仕立ての演出となる。

 ライブは真冬をホットに盛り上げる「SUMMER HYPE」からスタート。「テンハネ -1000%-」(1stアルバム『BALLISTIK BOYZ』収録)ではスクリーンに同曲MVが投影されていたが、デビューからわずか1年半の間に頼もしく華のある存在へと成長した現在の7人との対比も感慨深かった。3曲目が「BLAST OFF」で彼らの得意とするストリート色の強いナンバーが続くが、「(メンバーの)普段の雰囲気とのギャップに毎回やられる」というファンのコメントにも大いに頷ける。スクリーンに鬱蒼としたジャングルが映し出された「Bang Out」では〈好きな事だけを選び進むだけ/自分信じて〉という歌詞になぞらえるかのように、7人がサーフボードで激流に飛び込んでいくような演出のユニークさも目を引いた。

 主人公の少女がさらに夢の中へと進むと、革ジャンを羽織った砂田将宏がギター、深堀未来がドラムというバンドスタイルで出迎える。奥田力也もラップで参加し、グループのレパートリーにはないハードなサウンドを聴かせていく。世界基準の人材を育成する『PROJECT TARO』でかつてNY留学を経験したこの3人のコンビネーションには「タロメン最高!」とファンも歓喜していた。

 「Front Burner」からは、曲によりニューカマーのPSYCHIC FEVERも参戦。計15人で厚みのあるダンスパフォーマンスを見せていく。グループ史上最速のダンスを披露する「44RAIDERS」に続き、暗視カメラが7人のパフォーマンスをミステリアスに捉えた7曲目「Most Wanted」は、まさにオンラインライブならではといえる演出で興味深かった。

 そしてこの日のコメント欄をひときわザワつかせたのは、海沼流星、奥田、松井利樹のラッパーチームが披露した「HIGHWAY」(2021年2月3日リリース予定のシングル『Animal』収録)からのブロックだ。同曲では英語や日本語はもちろん、松井が中国語、ブラジルにルーツを持つ海沼がポルトガル語混じりのクールなラップで魅了。さらに松井が、本来はボーカルチーム(日髙竜太、加納嘉将、深堀、砂田)だけで披露する「Strangers」の導入部分をピアノ&ラップで弾き語りするというパフォーマンスでファンを驚かせた。彼らのレパートリーの中でもひときわシックなイメージの同曲では、リリース当初よりぐっとセクシーさを増した4人の歌声に圧倒される。冒頭部分で日髙&加納の“年長組”コンビが、日髙のピアノをバックに絶妙なハーモニーを響かせた「Crazy for your love」なども、クリスマスらしいムードのある選曲だったように思う。

 武者修行時代からのレパートリーである「NU WORLD」は、この日のために用意されたアコースティックアレンジで披露。この曲では全員が座って“踊らない”パフォーマンスに挑戦していたが、フェイクやファルセットを含めかなり聴き応えがあり、全員がマイクを持つ彼らならではの強みが感じられた場面だった。

 お楽しみは、まだまだこれから。続いて海沼が「今日のために曲作ってきました!」と、PSYCHIC FEVERを従えてラップ&華やかなダンスパフォーマンスを展開していく。今年のステイホーム期間中にはそれぞれ楽器などに熱中していたそうだが、各自がソロで、あるいはグループ内ユニットとして個性豊かなパフォーマンスを成立させられるまでに成長していたことに正直、驚かされた。

 ファンキーな「Make U a Believer」に続き、終盤にはライブの目玉と言える「PASION」をドロップ。スクリーンには百獣の王・ライオンが登場し、コメント欄には炎の絵文字が大量発生するなど、オンラインライブならではの盛り上がりを見せていた。

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